旅情電波発信局

ホラーゲームや映画やその他諸々の好きな事を書き綴っていくブログです。たぶんゲームの話題多め。

ホラーゲーム批評:Disease -ディジーズ-

Switchで配信中の『Disease -ディジーズ-』のレビューです。

https://www.d3p.co.jp/switch/disease/jp/index.html

ec.nintendo.com

 





タイトル:Disease -ディジーズ-
販売  :D3パブリッシャー
開発  :オペラハウス
発売日 :2018年7月5日
ハード :Switch
価格  :800円(税込)

現実と幻覚が混ざり合うホラー

ストーリー
精神疾患による幻覚と幻聴で医師免許を剥奪された主人公。
医師免許を取り戻すため、主人公は元上司から依頼された仕事を請けることにする。
それは、ある廃病院から医療品や資料を回収することだった。複雑なことなど何もない、簡単な作業。
しかし院内で探索を始めた主人公は、いつも以上の不調に襲われてしまう。謎の猫。今までと異なる幻覚。描いた覚えのないメモ。病院の不気味な謎、不可解な資料、そこにいた人たちの物語。
自分自身の頭の中を疑いながら、主人公はおぞましい真相に迫っていく。

(公式サイトより引用)

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今回のタイトル『Disease -ディジーズ-』はポイント&クリック型のホラーアドベンチャーゲーム
主人公は精神を病んでしまい、医師免許を剥奪された男。
医師免許を再び得るために、指示された医療品を廃病院から回収する仕事に就いている。
なんだその仕事!?

プレイヤーはリストにある医療品を見つけてクリックしていくことで、そのお仕事を遂行していくわけだ。
見つけたらガンガンクリックしていこう。

しかし主人公は頭がおかしいので、仕事をこなしていくうちに盛大に幻覚を見てしまい、ステージの様相が一変してしまう。
集めるアイテムも玩具など、妙な物に変化してしまうのだ。

というか、ここまで書いてて思ったけど、ホラーゲームの主人公って大抵は幻覚をみるからぜんぜん頭おかしくはないな。
むしろこのゲームの主人公程度ならホラーゲーム界隈では常識人レベルまである。
なあジェイムス君!聞いているのかジェイムス・サンダーランド君!

 

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病院の受付がまるで遊園地のように
お前精神状態おかしいよ・・・・・・
各ステージにはそれぞれ趣向の違った幻覚が用意されている








時間制限以内にアイテムを全部見つけられなければゲームオーバー。
また、物によってはクリックするとダメージを受けて時間制限が縮まってしまうものもある。


手の届かないところにアイテムがある事もあるが、心配は無用。
主人公の傍にはいつも幻覚の黒猫がいて、そいつに指示を出してやればアイテムを取ってきてくれるのだ!
・・・・・・えーと、幻覚なんですよね?
まさかとは思いますが、この「猫」とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。

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時にはアイテムを集めるだけではなく、特定の行動を要求される謎解きの要素が入ってくるステージも登場するぞ。
パパッと解いてプレイヤーの頭はおかしくなってない事を存分に証明しよう。
証明できなきゃ君も今日から無免許医だ。

物語が進むにつれて、ただ医療品を回収するだけの仕事だったものが、いつしか廃病院が行っていた恐ろしい行為の真相に触れていくことになる。

ストーリーは幕間の主人公の独白と、ステージに落ちている文章によって語られる。
エンディングはいくつか用意されている。エンディング分岐させるには特殊な行動を取る必要があり、これもちょっとした謎解き要素になっているぞ。

果たしてすべてを解き明かした先で明らかになる病気の正体とは?

手軽だが飽きが来るのも早い

 言ってしまえば、良くも悪くもシンプルなゲームである。

単純なアイテム探し系のゲームであり、操作も簡単で、サクッと楽しめるのはこのゲームの長所。

パッド操作だけでなくタッチ操作にも対応しており、気楽に遊べる。

 

 アイテムのクリック範囲も広いし、難易度もさほど難しくは無く手頃で、ゲームオーバー時のリトライも素早い。きちんとヒントメッセージも用意されている。
プレイ時にストレスを感じる要素がほぼ無いのは良い所。

 

 反面で、シンプルすぎて単調に感じるのも事実。
途中で謎解き要素が要求されるステージもあるとは言え、やる事は基本総当たりの画面クリック。
ひたすら画面を隈なくクリックするだけの面が半分以上で、正直飽きる。

 

 ホラー演出はあまり無く、画面の雰囲気が不気味なくらいで特に怖いと思わせる部分が無いのもマイナス。
ビックリ演出を入れろってわけではないけど、さすがに演出が大人しすぎるかなあ。
もっとこう、インパクトのあるホラー演出が欲しかった。
まあホラーって言いながらホラー演出がないゲームなんてザラにあるから、このゲームはマシなほうではあるんですけどね!

 

 ただ、あまり派手な部分が無い分、テキスト関連はそれなりに丁寧に作られている印象。
各所をクリックした時の反応や、画面右上をクリックした時のヒントメッセージなど、メッセージの量はそこそこ多い。
だけど誤字もやや多いのが困り物。洋ゲーの翻訳かと思ったわ!

 

テキストを読んでいる間も制限時間は過ぎていくものの、時間はかなり緩く設定されていてゆっくり文章を読む時間があるのも良い所。
こういう所で変に制限かけないのはいいね。

 

 とはいえ、あまりに単調なゲーム内容で思わず文章すら読み飛ばしたくなってしまうのがこのゲームの欠点!
探索でボタン連打しちゃってる勢いで、そのまま文章送っちゃう感じ。

ステージ中に音楽はなく環境音だし、効果音も種類が少ないし、ゲーム展開も起伏が無く、だんだん眠くなってくる。
Diseaseって名前のゲームだけど不眠症には効きますね!

 

 シナリオは押さえる所は押さえてはいるし、オチもちゃんとあるんだけど、もう一つ突き抜ける所が無くどうにも地味。
悪くはないし、まとまってはいるんだけど、驚きは特にないというか。
ゲーム的にプレイヤーを引き込むような演出が無いこともあって、より物語が平坦に感じてしまう。

だけど、最終ステージを二回クリアするとエンディングが変わる要素を仕込んでたのは良かった!
気づきにくいけどこういう細かい隠し要素入れてくれるのはすごく良いね!
もしこのゲームクリアしたけどそのメッセージまだ見てないよって人がいたら是非見てみてね。

 

 ところで、このゲーム最大のツッコミ所は2人プレイモード。
ジョイコンで同時に二人プレイをすることができるんだけど、なんと2P側は猫への指示出ししかできない。
ゲーム中で猫に何かをさせる箇所はそう多くはなく、猫に何もさせなくてもクリアできるステージもあるほど。
完全に腐ってる要素で、このゲームを2人プレイさせる意味はあったんですかね!?

総括

低価格とはいえ物足りないゲーム。

 単純なアイテム探しゲームなので、単調さは拭えない。
特に目新しさがあるわけでもなく、目立った欠点もないがおすすめもしにくい。

少し謎解きがあるにせよ、やる事はほとんどひたすらアイテムを探してクリックなので早い段階で飽きがくる。

 価格は800円。
低価格とはいえ、やはり少し物足りない内容であることは確か。
クリアまでは4~5時間程度。
価格を考えたらボリュームはまあ妥当ではあるにせよ、やはり一本調子なゲーム内容で少し割高さを感じさせる。

ストレスなく手軽には遊べるので、なんとなく遊べるくらいの軽いゲームを探している人にはいいかも。あと眠くなるゲームが欲しい人。

もう少し何か売りになる要素や特徴があればよかったのになあと感じるゲームだった。

 

関連作品

ゲーム

  ・The ホラーミステリー ~惨劇館 ケビン伯爵の復活~ (PS)
  ・The 恋愛ホラーアドベンチャー 漂流少女 (PS2)
  ・The 呪いのゲーム (PS2)
  ・The 廃屋病棟 ~呪われた病院からの脱出~ (DS)
  ・The 呪いの廃病院 ~閉じ込められた顔のない少女~ (DS)
  ・The 呪いの廃校舎 ~呪いの仮面と双子の少女~ (DS)
    ・・・・・・D3のホラーゲームたち。開発もジャンルもバラバラだけど!
       そのうちSIMPLEホラーゲーム特集したい。