旅情電波発信局

ホラーゲームや映画やその他諸々の好きな事を書き綴っていくブログです。たぶんゲームの話題多め。

Bitsummit X-Roadsに行ってきた感想!

久々のBitsummitですよBitsummit!
世界的なコロナの大流行のなか、有観客での開催は久々となるBitsummit。
オンライン開催の『Bitsummit Gaiden』は行われていたのですが、やはりリアルで開催されるのは嬉しい。
ということで今回も行ってきたので、遊んできたゲームと全体の感想をつらつら書いていこうと思います。
↓前回の有観客開催のレポはこちら。

denji-ch.hatenablog.com

 

a pet shop after dark

可愛らしくデフォルメされた絵柄と、ギョッとするような演出が目を惹くホラーゲーム。

体験版の構成が“体験版であること”を活かした内容になっていてとても面白かった!

更に展示してあった体験版がBitsummit特別仕様で非常に印象的。
Bitsummitでは、こういうBitsummitでしか遊べないverの体験版が遊べることもあるのが魅力の一つである。
過去では『Travis Strikes Again: No More Heroes』なんかも特別な体験版だった。

雰囲気も独特で気になるタイトル。発売されたら買うつもり。

BIAS

kurosawacreate.jp


KUROSAWACREATEが制作する、P.T.ライクなホラーゲーム。
試遊版では”歩く”“調べる”“注視する”の3アクションのみのごくシンプルな内容だった。

雰囲気は悪くないのだが、敵が出た時に何をしたらいいのかわかりにくかったり、移動速度が流石に遅すぎたりと若干難のある内容。
ストーリーがちょっと面白そうなので期待。

リサーチ アンド デストロイ

rad-official.com

 ターン制ベースのTPSチックなストラテジー

三人の科学者を使い分けながら敵を殲滅していくのだが、キャラ毎に持ち時間が設定されており、移動したり武器を構えてエイムをつけたりしていると時間がどんどん減っていく。
全員の時間が切れると相手ターンに行動が移るので、迅速なアクションが要求される。

なかなかユニークなシステムで、思考とアクションのバランスが面白い一作だ。
体験版の範囲では非常に面白かったし、敵がホラーチックなので近日中に買ってあそぶ予定。

敵のデザインやコミカルなストーリーも見てて楽しい。

都市伝説解体センター

 

プレイアブルな出展はなかったのだけど、気になるタイトルなので紹介。
呪物・怪異などを調査し、都市伝説の正体に迫るADV。
題材がモロ好みなので大注目のタイトル。
続報に期待したい!

I am Zombie


Q-Gamesブースにあった、ゾンビの群れを操作して人間を蹂躙しつつ目的地を目指すアクションゲーム。
ゾンビでタワーを作ってヘリにしがみついて墜としたり、数の暴力で戦車を破壊したりと、ゾンビの大群になった気分を存分に味わえる楽しいゲーム。
個々のゾンビは脆弱なので、うっかりしてるとあれよあれよと数を減らされてピンチになったりと、ゾンビの強みと弱みをしっかりゲームデザインに落とし込んでいるところが見事。
なかなか思い通りにならないゾンビの群れの操作感覚が癖になる!

SCP 極秘ファイル

 

 

シェアードワールドの創作、SCP財団をモチーフにしたADV。
様々なオブジェクトを題材にしたオムニバスストーリーになるらしく、試遊で展示されていたのは「SCP-701 吊られた王の悲劇」を題材にしたホラー。
カント計測器でヒューム値を計測し、スクラントン現実錨を設置して空間を安定化させる……といったようなSCP財団を知っている人にはニヤリと出来るようなマニアックな描写があって楽しかった。
まだ開発中ということで体験版のFPSがかなり不安定だったり、進行不能バグが起きたりしたが、発売までにはどうにかなってるといいなあ。

鬼ヶ谷いんくらいん


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鬼ヶ谷いんくらいん

『吾妻邸くわいだん』でお馴染み、音楽以外を一人で制作されている開発スタジオ求道庵の新作。
『吾妻邸くわいだん』はバイオハザード風の操作にクロックタワー的なポイント&クリックを合体させた独創的なシステムだったが、今回も負けず劣らずの独特なゲームに仕上がっている。
主人公は鬼退治するために村にやってくるのだが、開幕で祓い道具を奪われてしまい。鬼に対して一切攻撃が出来ない。
なので山頂にある方陣まで、鬼をインクラインに乗せて運んで封印しなければならないのだ。
狭いインクライン一緒に乗って移動する間、当然主人公はタコ殴りなので、目的地までひたすら攻撃を避け続けるというドM御用達のシステムになっている。

前作同様、独自色が強くて心から応援したくなる作品だ。
すごくインディー魂を感じる。

獄落道中/RoadsideInHell


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周囲に異様な雰囲気を放っていた怪作。
横スクロールのローグライトRPG
倒した敵の頭や四肢をもぎ取って仲間の体と入れ替えながら進む、殺伐としたヤベえゲーム。
部位ごとに固有のスキルやパラメーターが違うので取捨選択が面白い。
いかにもインディーって感じでとても良かった。
名古屋工学院専門学校の学生の方が作ってらっしゃるようで、今後の活躍に期待大。
このセンスを存分に発揮していって欲しい。

彷校


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大阪電気通信大学のチーム、ドラゴニックゴッドバスターが制作した学生作品。
今回の展示では数少ないVR作品で、粗削りながらもしっかりホラー作品として成立している良い作品。
ロッカーに隠れた時にきちんと隠れられてるかどうか表示してくれる機能が非常にありがたかった!
細やかな気づかいが出来てない商業ホラーゲームも多い中で、こういう気配りの心は忘れずに持ち続けて欲しい。
惜しむらくは、敵の接近をノイズで知るシステムなんだけど、Bitsummitのステージが近くてゲーム内音声が聞き取りにくかったことである。
もうちょい静かな環境で遊びたかった!

ゲームイベントは学生作品に触れられるのが大きな楽しみの一つだよね。

GOMAN – stuck in the avici hell –

 




敵の攻撃をパリィしたり見切って体幹を崩し、その隙に攻撃を叩きこむ横スクロールアクション。
要は『SEKIRO』を横スクロールにしたような感じ。
敵の攻撃を食らってしまうと時間が巻き戻るのがユニークな点で、敵は必ず同じ攻撃を繰り出してくるため、何度もやり直して敵の攻撃を捌ききるのだ!
……とこう書くと面白そうなのだけど、この時間が巻き戻る演出が長く、体幹を崩さないと基本的にダメージを入れられないため、初見時のテンポがあまりよくない。
習熟して完璧に攻撃を捌けるようになると面白くなるんだろうか?

Slave Zero X

 

デビルメイクライ』『ギルティギア』『ストライダー飛竜などから影響を受けた2D横スクロールアクションゲーム。
コンボを繋げて雑魚を切り伏せる爽快感が気持ちいい。
反面で難易度が非常に高く、体験版ですら雑魚の攻撃に引っかかるとそのままお手玉されて体力6割ぐらい持ってかれたり、中ボスがめちゃめちゃ強かったりで、難しさの気配がヒシヒシと伝わってくる。
どれくらい雑魚が強いかわかる人にはわかる例えで言うと、1ラインしかないベルトスクロールアクションって感じ。挟まれたらヤバい。
ただし、わかってくると雑魚を1コンボで即死まで持っていけるので、壊れ性能vs壊れ性能みたいな戦いになってテンションは上がってくる。

試遊してる人を見ていても、ほとんどの人が中ボスを倒せてなかった。
歯ごたえのあるゲームが好きな人にはアリかも。

Squad 51 vs. the Flying Saucers

 

 50年代SF風の謎実写ムービーが流れるSTG
何といっても異常に気合の入ったムービーが特徴で、良い感じにチープな雰囲気がまさしく"ソレ”っぽくて最高。
ゲームシステム自体はライフ制で装備をカスタマイズして進む、海外製STGによくあるタイプの内容だ。
ステージ構成はわりと殺しに来てる感じで、2D STGにそこそこ慣れた人向けかも。
強化があまりできない都合で体験版はそこそこ高難度になっているが、製品版ではどの程度の難易度に落ち着くのだろうか。
ムービーだけでも一見の価値のあるゲーム。

NeverAwake

neverawake.neotro.jp

 

『VRITRA』『VRITRA HEXA』を制作したNeotro Inc.の最新作。
眠り続ける少女が悪夢の中でモンスターを撃ち倒していくSTG
可愛らしくてすこしホラーチックなビジュアルと、右スティックで全方位に射撃できる直感的にわかりやすい操作が印象的な作品。
体験版は何一つ文句のない、非常に完成度の高い出来!
Bitsummitに出展される作品はどうしても序盤の雰囲気しかわからないので、「製品版を買ったものの、序盤は良かったのに通しで遊ぶと……」みたいな作品があるんだけど、完成度の高い『VRITRA』のところだからと安心できる信頼感がある!
発売されたら買いたい注目作。

『VRITRA』も面白くてオススメなので発売待つ間に是非遊んでみるといいかも。

 

ココロクローバー シーズン1

今回のBitsummitで一番嬉しかったノベルティ


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ココロクローバー シーズン1 ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

 

日曜朝アニメ風の横スクロールアクション。

とにかくキャラがカワイイ!
見てて楽しい!遊んで楽しい!前から気になってたけど今回触れて絶対買おうってなっちゃったやつ。
今回のBitsummitでは「ココロクローバー落書帳」を配布していた。
一番貰って嬉しかったノベルティだったぞ!

Cult of the Lamb

 

邪教徒に生贄にされそうになったところを謎の悪霊に救われた羊の主人公が、悪霊をあがめる新興宗教を立ち上げて信仰を広めていくブラックなローグライトアクションADV。
可愛らしい絵柄で隠しきれない禍々しさに惹かれてしまう。
8月12日に発売、つまり今日から買えるので気になった人は遊んでみるといいかも。

Cursed to Golf

 


ローグライトなゴルフ煉獄から脱出することを目指す2Dゴルフゲーム。
ハイクオリティなドット絵が素晴らしく、キャラの動きがとても可愛い!
一打分時間を巻き戻す「マリガン」やボールの動きを止める「タイムストップ」などの「エースカード」を駆使し、各コース既定のパーカウント以内で1ホールを回ればクリア。

Dio?!ではない

非常に面白いのだが、体験版からかなりの難度。
更に一定打数ごとに呪いが発動する高難度コースなどもある。体験版クリアするのに一時間ぐらいかかった……。
ただし無暗に難しいゲームというわけではなく、カードの配分やコース取りなどきっちり戦略をたてれば着実に上達していくバランス。ついついもう一回と遊ぶ魅力がある。
チップチューンなBGMがイカしてて好き。

まとめ

世界的なコロナ禍が収まらない中、久々の有観客開催となった今回のBitsummit。
以前までと異なり、一日目はビジネスデイ、二日目が一般公開日と開催形式を変更。

実質一日開催となった影響で、ただでさえ遊びきれないほどゲームが出展されるイベントだったのに、ますます触れられないタイトルが増えてしまうことに。
コロナのせいだから誰が悪いわけでもないんだけども!

そして一日に来場客が集中したせいなのか、開場前から大行列。
開場時間10分前の9時50分に入場列に並んだものの、入場できたのは10時25分という状態。入場に30分近くかかった!
つくづくコロナの影響は様々な場所に及んでいるなあと思い知らされる。

更に各ブースで一人が試遊を終わる度にコントローラーの消毒の必要があるため、待機列の回転率がほんの少し落ちてて、ただでさえ時間が厳しいのにさらに試遊時間が押してしまうという。

きちんと感染対策をしているからがゆえの結果なので、これ自体は素晴らしいことなんだけど、それはそれとして今回のBitsummitはブースを見て回るのですらいっぱいいっぱいというのが正直なところだった。本当にコロナが憎い!!!!

あと今までは会場内にハンバーガーやらカレーやら飲食店の出店があったんですけど、今回はそれもなくなっちゃってた。広くない会場でマスク外して飲食するのもね、という感じだったし、あってもどうせ食べる時間なかったけど、ちょっと寂しい。

Bitsummitで出会えて好きになったゲームは山ほどあるし、今回は純粋に出会いの機会が少なくなってしまったことが悲しい。
そして誰も悪くないから、悲しみをぶつける先もないんよね。

そんなわけで今回、ほぼ休憩なしで必死に回ったんだけど例年より触れたタイトルが大幅に減ってしまった。申し訳ない!
以前までは気に入ったタイトルを二回遊ぶくらいの余裕はあったんだけど、今回はもう本当に無理だったし、なんなら行けてない区画があるくらい。そんなに会場広くないのに!

遊びたかったけど時間が無くて遊べなかったゲームの一例

出展されていたゲームの感想に移ると、VRゲームがほとんどなくなったなあというのがまず一つ。
出展されていたのは大阪電気通信大学の学生作品『彷校』と、キズナアイVR『Kizuna AI - Touch the Beat!』ぐらいだったように思う。(会場全部チェック出来てないので漏れがあったらすいません)
ご時世的に感染対策が難しいVRヘッドセットを用いた出展が少なくなったのか、はたまたVR自体がもうブーム終わったのかちょっと判別つきかねる。
個人的には両方かなーとは思う。

スマホゲーの展示も顕著に減ったような印象。
携帯ゲームのインディーの主戦場はスマホじゃなくてSwitchに移ったのかなあと。

もう一つはいわゆる"メトロイドヴァニア”ジャンルの数も落ち着いた気がする。
7thの時は犬も歩けばメトロイドヴァニアに当たるってぐらい多かったけど、今回はそこまででもなかったような。

あと、これはたまたま触れたゲームがそうだったかもしれないってだけでハッキリとは言えないんだけど、難易度の高いゲームが多かった。
もしかしたら難度上昇の傾向があるのかもしれない。
試遊の途中でコントローラー置いてる光景もチラホラ目にしたし、プロモーション的には体験版くらいはすんなりクリアできた方がいいような気はする。

まあ今回はコロナで今までとは会場の運営もゲーム開発の環境も、全てをひっくるめて世界が一変してしまったのでなんかもう色々変わったなあと。
前回のリアル開催から期間も空いたしね。

以前と全く同じとは言わないまでも、一般の人が二日参加できる形態に戻ってくれたらいいなあってのが一番の望みです。

あと、もっとホラーゲームの出展増えてもいいのよ。今回はわりと多かったけども。