ゲンムvsレーザーのネタバレありでの感想
ゲンムvsレーザーはネタバレ避けると当たり障りのない事しか書けなかったのと、色々と内容について書きたいことがあったから、ネタバレありでの感想も書こうと思う。
当然ながら、結末やらなんやらについて触れるので、ネタバレ嫌な人は注意!
ネタバレなしの前半部分はこちら
ネタバレなし版の記事からの続きになってます。
「お前は生まれるべきじゃなかった」
前作『パラドクスwithポッピー』で、父親の正宗からはっきりとそう告げられて、「檀黎斗」であることを捨てただの神となった檀黎斗。
一方で黎斗の狂気に触れ、とうとう実の息子を“絶版にする”決意を固めた檀正宗。
二人の間の溝が決定的になってしまった今、両者の対決はもはや避けられない物だった。
貴利矢がゲンムに敗北した時、遂に姿を現すクロノス。
マキシマムゴッドマイティXとクロノスとの戦いの火蓋が切って落とされる。
この戦いがもうヤバいのなんの。
ゴッドマキシマムにポーズが効かないのは当然なんだが、
というかなんでクロノスはゴッドマキシマムにポーズが効くと思ったのか謎!
お前の息子はハイパームテキを作った張本人やぞ!対策されてないわけないだろ!
ハイパームテキじゃなくても駄目みたいですね。
そんなことより、クロノスを宇宙に打ち上げて、月を掴んでクロノスにぶつけるゴッドマキシマム。
スケールがデカすぎてヤバい。宇宙ヤバい。神ヤバい。
さすがにこれはハイパームテキでも勝てるかわからん!!!
これはレベルビリオンですわ・・・・・・。
恐ろしいのが、ゴッドマキシマムはゲームを生み出すガシャットだから放っておくとどんどんパワーアップしていくってことですね。
単純に強いハイパームテキと、どんどん不可能が無くなっていくゴッドマキシマム。
“強い”の方向性でもきちんと差別化されているのが面白い。
圧倒的な力量差で正宗を消滅させ、永夢は前作で黒パラドにやられ負傷中。
もはや打つ手が無くなり、首都圏は黎斗の独壇場に。
しかし、圧倒的すぎる強さを誇る神に挑もうとする人間は誰も現れず、誰にも理解もされない孤独を味わう檀黎斗。
このシーンどうやって撮ってるんだろう?っていう無人の都会をバックにしてのシーン。
この場面が最高なんですよ。
世界中のみんなが夢中になると思って開発したゲームに誰も乗ってこない。
世間の価値観と自分のそれとがかけ離れていることには自覚があるのに、人には合わせられない悲しさ。
たぶん黎斗的には、「命懸けの最高にスリリングなゲームができる上に、勝ったら消滅者の命を助けられるなんて一石二鳥バカウケ間違いなし!」ぐらいのノリでやってると思われるのがまた不憫。
やはり自分はこの世界に生まれるべきじゃなかったのかと思った時、貴利矢が自分の前に敵として現れた瞬間の笑顔。
黎斗が、自分が孤独じゃなくなったと知ってこぼすあの笑顔を見たら、檀黎斗の人間性を垣間見た気がして、胸にこみ上げてくるものがあって、もう見てて泣きそうだった。
でも、この時の貴利矢って、永夢に自分の白衣を預けて来てるんだよね。
永夢は「貴利矢が帰ってくるつもりが無いから白衣を預けた」って解釈してるんだけど、自分はそうじゃないと思ってる。
貴利矢は実は黎斗を倒す秘策があって来てるから、生還する可能性がまったく無いと思って戦いに来てるわけじゃない。
更に永夢との会話から黎斗を完全に殺すつもりで来てることは明らかで、これは自分が死ぬかもしれないから白衣を預けたんじゃなくて「人の命を奪うドクター失格の行為をするつもりだから」って考えた方がしっくりくる。
「白衣が汚れるといけないから預かって貰おうと思って」っていう白衣を渡す時の台詞も、そう考えると意味深に思えてきません?
黎斗はたとえ、相手が自分を殺すつもりで来てても、孤独じゃなくなったことが嬉しいと感じる。
そう思ったら、黎斗のこと単なる悪役なんて思えなくて駄目だった。
もうここからの死闘については何も言うまい。
結末は自分の目で確かめて欲しい。
ところで檀黎斗は結果的には今回の騒動を通じて消滅者の命を何人も救ってるんだけど、永夢達と過ごしたことで人間としての命を大事にする心が生まれていたとも取れるし、単にゲームマスターとしてプレイヤーに神の恵みを与えたとも解釈できるようになってるのが深い。
前者では本編ではしなかった改心をしていた、後者なら檀黎斗は最後まで檀黎斗だったと正反対の解釈が出来るのにも関わらず、どちらにせよ最終的にやったことは同じっていう。
エグゼイドトリロジーを観た人は、どっちで解釈する人が多いんだろう。
あと最後の最後のあのシーンなんで!?ってなってる人が多いけど、あれはスーパーマリオブラザーズとか、最後の1機を操作する時に残機は0って表示されるゲームも多いから、たぶんそういうことなんじゃないかな!
檀黎斗だったらなんとでもしそうではある。
エグゼイドの最後にこんないい作品が出て本当に良かった。
まだ小説版が残ってるけど、エグゼイドが終わってしまう事はやっぱり寂しいなあ。
またライダー映画とかでひょっこりエグゼイド勢が出演したりしそうだけど。
ともあれ、忘れられない仮面ライダーだった。ありがとうエグゼイド。
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