9年間のオンラインサービスに幕。ありがとうデモンズソウル
フロムの死にゲー、ソウルシリーズの開祖こと『Demon's Souls』のオンラインサービスが本日2018年2月28日17時に終了しました。
今まで本当にありがとう。
今はただ、心から感謝がしたいです。
デモンズソウルを買ったのは発売から一週間ほど経った日だったと思います。
当時の自分はMGSが大好きだったので、MGS4同梱のPS3鋼カラー同梱版を予約して買いました。
しかしMGS4は自分の期待していたようなゲーム内容とはちょっと違ってて、クリアはしたものの従来作の様にはのめり込めず、リアルがちょっと忙しかったこともあり、PS3は箱の中にしまいこまれ埃を被っていました。
今の自分のゲームプレイのペースからすると考えられないことですね。
そんなある日、たまたま2ちゃんねるで「ものすごく難しいけど面白いゲームが出た」という噂を目にしました。
その頃は少し暇ができていて、久しぶりに何かいいゲームは無いかと近所のゲームショップを覗いたところ、なんとその噂になっていたデモンズソウルがあるではないですか!
ところでこのデモンズソウルというタイトル、なんと初週消化率が9割という快挙を成し遂げたタイトルでして、そんなゲームが偶然にも店頭に残っていたのは僥倖としか言えません。
これも何かの縁だと思った自分は、早速購入して家のPS3を引っ張り出し、ディスクを挿入してプレイを開始しました。
そして二時間後、
まだボーレタリア王城1をクリアできないプレイヤーがそこに。
心が折れそうだ。
すごい親近感。
ボーレタリア王城1の計算されつくした心折設計に何回死んだことか。
待ち伏せに遭い
手すりの無い階段から落ち
一面にいるのがおかしい敵にやられ
一面にいるのがおかしい竜に焼かれ
更に竜に焼かれ
ようやく辿りついたボスにも穴だらけにされながらもようやく
おれはやった!
幾度となく挫けそうになりながらも遂に最初のデーモン・ファランクスを倒した達成感ときたら!
かぼたんこと火防女だけを心の支えとしつつ、何回も死にながらのクリアには、思わず声が漏れたのを今でも覚えています。
かぼたんは癒し。
まだ発売間もないころだった事もあり、ソウル体で死んでもエリア傾向が黒くなるという鬼畜仕様で、エリア傾向最黒になりながらのクリア。
久々に腰を据えてプレイしたゲームで、これほどの素晴らしい体験はまさに劇薬でした。失いつつあったゲームへの情熱を取り戻すには十分なほどに。
そこからはもうデモンズにのめり込む一方で、回転骸骨に度肝を抜かれるわ、腐れ谷で落ちるわ迷うわ、マンイーターに死ぬほど苦戦するわと、楽しいデモンズライフを……
あれ?初見プレイの思い出って苦戦した記憶しかないな!
「死ぬほど楽しい」なんて言い回しがありますが、「死ぬほどに楽しくなる」ゲーム。デモンズソウルはそういうゲームです。
一周クリアするまではソロ攻略で、と決めていたので、二周目からオンラインプレイを解禁したのですが、これがまた面白い!
自分はテキストチャットやボイスチャットをしながら、みたいなコミュニケーションが密なオンラインゲームが苦手、というか面倒臭いと感じる性質なのですが、デモンズソウルのゆるいオンラインプレイは大変性に合いました。
むしろ意図が正確に伝わらないもどかしさが面白く、初心者ホストに重要アイテムの在り処をどのように伝えるか、よりよく立ち回るテクニックをどう教えたらいいのか、頭を悩ませるのもオンラインのゲーム性の一つだと気付いてからはますますオンラインにのめり込むことに。
青サイン置くのも気軽、侵入するのも気軽。
時には変な黒ファントムから暴言混じりのファンメールが来ることもありましたが、反対に青で協力してあげたホストから感謝のメッセージが届く嬉しい事も。
気づけばデモンズ用にサブアカウントも作り、技量、脳筋、純魔、アンバサ、竜戦士、ブルブラ、初期レベルと、あらゆるキャラを作っていました。
もっぱら黒侵入と嵐の道場で遊び、たまに気が向いたら青サインを置きに行き、と気ままに遊んでいるうちにプレイ時間500時間超え。
後に同様のゲームシステムで『ダークソウル』『Bloodborne』が発売されましたが、プレイ時間ではデモンズソウルがいまだに一番です。
そんなデモンズソウルも、とうとうオンラインサービスが終わってしまいました。始まりがあれば終わりがある。わかっていたこととはいえ、なんとも儚いものです。
今ならユルトさんが言ってたことがわかる気がします。
城3の青絨毯も、馬の死体に置かれた「レバー」の文字も、初心者の遺した「苦しいです、評価してください」の文字も、協力プレイのホスト時にひっきりなしに侵入してきて面倒だった嵐1の道場目当て黒ファントムも、ルーラー酸や走り嵐の外道黒も、もう見られないとなると寂しい気持ちで一杯です。
ですが、デモンズソウルが消えてなくなるわけではありません。
ソロ専用のゲームになってはしまいましたが、デモンズソウルは語り継がれるべき傑作であり、そしてこれからも傑作であり続けるでしょう。
むしろこれから遊ぼうという初見のプレイヤーは、デモンズソウルという高い壁に、オンラインプレイという救済要素が一切ない丸裸の状態で挑まなければいけません。
「オンラインサービスが終了したから手を出さない」のではなく、逆に「オンラインサービスが無くなったからこそ挑戦して欲しい」
自分は新規のプレイヤーに対して、そう思っています。
なので、この記事の最後はあえてこの言葉で締めたいと思います。
ここからが本当のデモンズソウルだ、と。
- 出版社/メーカー: ソニー・コンピュータエンタテインメント
- 発売日: 2009/02/05
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