8月25日に大阪で開催された同人ゲームイベント、Megabit Conventionに行ってきたのでそのレポです。
メガビットコンベンションって?
Megabit Conventionは同人ゲームの即売・展示会。
インディーゲームのイベントでは他に毎年京都で開催されるBitSummitがあるが、メガビットは同人サークルが作った同人ゲームがメインのイベントという認識で捉えてもらうとわかりやすい。(厳密には違うが、実質はそんな感じ)
元々、BitSummitが不透明な選考で展示作品を選抜したり、インディーと言っていいのか微妙なラインの会社が出展していたり、海外製インディーが大半を占めていたり・・・・・・と、様々な問題を指摘されている中で、そのカウンターとして発足されたイベントという位置づけ。
去年まではBitSummitと同じ日に、BitSummitすぐ近くの会場で開催されていた。
完全に喧嘩腰。
結果的に、インディーゲーム好きとしてはBitSummitと同日だから覗きに行きにくいわ(BitSummitは二日フルで回っても遊びきれないくらいゲームが展示されていて、とても手が回らない)、メディアは取材しにくいわ、一体誰が得するんだ?という感じでした。(個人の感想です)
それが今年からは日時をずらし、大阪は難波にあるエディオンアリーナ大阪で開催が決定。
それなら、ということで足を運ぶことにしたわけです。
いや、やっぱBitSummitと一緒にメガビットを見るのは無理があるって!
Megabit Conventionのモットーは「自由」。
同人・インディー・二次創作・フリーゲームなんでもござれ。
18禁ゲームもOK。
あらゆるゲームを受け入れるスタンスで、自作卓上ピンボールマシンや、伝説の剣まで、自由な展示がメガビットの魅力。
ん。伝説の剣とは何かって?
選ばれし者だけが抜ける伝説の剣じゃよ。
変わったコントローラーを使ったゲームを開発される方の歴としたゲームです。
残念ながら、自分は勇者では無かったから抜けなかった…
ということで、展示してあったバラエティ豊かなゲームの中から気になったゲームを紹介。
ぜんためでも出展されていたタイトルがありますが、ぜんため記事はあまりタイトル紹介してなかったので、その補完も兼ねてます。
気になったタイトル紹介
ネコ人間ユージン
ここ5年くらいで出たSTGの中で一番好きな傑作STG『ネコネイビー』や、ニンジャスレイヤーの世界を爽快なシューティングに落とし込み天狗の国へ連れて行った『AREA 4643』を送りだしたデスモフモフの新作アクションSTG。
ぶっちゃけ、これ目当てに行きました。
バリバリ撃ってザクザク斬る爽快なアクションと、HPが無くなるとネギトロめいて容赦なくスレイされるドライさがサツバツ!な一本。
カニ姫美しすぎ。
完成が楽しみで、待ち遠しい一本。
↓のサイトから体験版がダウンロードできるので興味があればDLしてみてね。
リリースまでにネコネイビーとAREA 4643をプレイして待っておくといいぞ!
どっちもめちゃめちゃ面白いから超オススメ。
特にネコネイビーはユージンが出演しているから、いいぞ。
http://deathmofumofu.sakura.ne.jp/game/neko_navy/
Graze Counter
8/25(日)に大阪なんばで行われる「Megabit Convention 02」でびっくりソフトウェアは2Dシューティング「Graze Counter」の新試作版を出展します! 無敵の攻撃プログラム「エイプリルディバイダー」を駆り全ての敵を殲滅せよ! 会場で待ってまーす。https://t.co/GyDlqKuthq pic.twitter.com/cqfpfVnTRr
— ねこび@ (@neco0413x2) August 22, 2019
写真撮り忘れたので、公式のツイートで代用!
Steamで販売中のGraze CounterのSwitch移植アップデート版。
移植するにあたって色々とアップグレードされるらしいぞ。
こちらもしっかり作りこんでありながら、ライトに楽しめる作品。
敵弾にカスってエネルギーを貯めてお返し!というサイクルをバカスカ繰り返すことができて、破壊の面白さを凝縮したようなSTGになっている。
こっちも面白いSTGなんでオススメ。
しかし、Switchって最強に近いSTGハードになってるなあ。
MegabitConvention02で展示していた『Graze Counter GM Edition』を公開しました。1面と4-A面のみ遊べます。会場に来られなかった、ブースが混んでいて遊べなかった方は是非遊んでみてください! バージョン名は『mega02改』です。https://t.co/i2g9jaMsXT pic.twitter.com/Hc0fh1lSjm
— ねこび@ (@neco0413x2) August 31, 2019
ということで、ここから体験版が遊べます。
魔神少女STG
【C95】魔神少女二次創作ゲーム「魔神少女STG(仮)ver.C95」
魔神少女シリーズを基にした、グラディウス風の二次創作STG。
R-TYPEやらファンタジーゾーンやら色んなSTGのパロディが仕込まれていて、STG好きがやると笑えて楽しい。
・・・・・・これグラディウスというよりパロディウスだな!
自機の種類が豊富で、お遊び的な装備もあって面白い。
ゆるゆるのスネークオプション使ってて笑っちゃうので好き。
良かったので試遊してすぐ買っちゃった。
GRAND CROSS ReNOVATION
弾消しも出来て超強力なソードを振り回して戦う縦スクロールSTG。
レイディアントシルバーガンのソードを超強くした感じ。
シルバーガンやサンダーフォースⅤ等の名作STGへのオマージュが感じられる作品。
ソードを振り回す快感があって注目のタイトルだ。
東方老桜夢
あの弾幕STG、東方がファミコンで動いてる!っていうびっくりな作品。
手触りが完全に東方そのまま。弾もばっちり弾幕してるし、弾のチラつきもあんまりないし、アイテムもジャラジャラ出てくる。本当にどう動いてんのこれ。
ちゃんとファミコン実機で動いてて、すごいとしか言いようがない。
Romイメージをサイトで配布してらっしゃるので、気になった人はDLしてみるべし。
幻想のヴァルキューレ
東方の二次創作ゲーム。
ハイスピードな空戦アクションゲーム。
まだまだ開発初期という雰囲気で、カメラの追従や敵の行動パターン等に難はあったものの、ビュンビュン動かす楽しさはかなりのもの。
しかし、こうやって東方がいまだに同人界隈で人気を誇っているのを見ると、東方というコンテンツの強度を実感する。
まだまだ現役コンテンツの風格がある。
JumpGun!
まさかの自作筐体での出展だった、ジャンプの出来ないアクションパズルゲーム。
主人公は、当たった物をジャンプさせるショットを撃ちつつ、ステージを突破していく。方向キーと1ボタンだけのシンプルな操作体系も印象的。
あちこちに反射させたり、ステージを歪めるギミックを使いつつ進む、ユニークなパズルとなっている。
また、道中にはより難易度の高い別ルートへの分岐があることも。
堅実にパズルゲームとして仕上がっていて、遊んでて気に入ったタイトル。
発売が楽しみ。
↓の公式サイトから体験版がDLできます。
炎上厳禁王族SNS
王子のオズワルドがSNSを炎上しないように運営していくというノベルゲーム。
短編だが、クスッとできてなんか好き。
↓制作者の「夜は行く」様のサイト
https://yoruhaiku.wixsite.com/nrvr
Clocklock
京大マイコンクラブ製作の時止め2Dアクションゲーム。
時を止めながらギミックを超えて進むのだが、時を止めている間は自分も攻撃手段であるナイフを投げることができないという、ゲームシステムのバランスが光る作品。
DIO様のナイフ投げみたいな感じ。
おかげで自由に時を止められるものの、自機が絶対有利にはなれないのが面白かった。
謎解きは『ロゼと黄昏の古城』チックな感じで、アクション的にもパズル的にも好感が持てた作品。
↓体験版を公式サイトで配布中
ノイジーガール
ジャンプの着地時や、敵に攻撃をぶつけた時に出る“音”をぶつけて攻撃し、更に出てきた音をぶつけて・・・・・・という風に敵を倒していくアクションゲーム。
こちらは学生作品なのだが、コンセプトから来る見た目の面白さがすごく良かった。
でかい音をぶつけて行くのが気持ちいい。
ただ、まだゲーム的な構成は、ステージと敵がとりあえずあるだけの簡素なものだったので、これからどう変わっていくか楽しみだ。
本当に手触りが良かったんだよね。
ゲームの雰囲気も良いし、好みの一本。
ハマルカク
5×5のマスに飛んでくる魚をはめて、できるだけいっぱいにして出荷すると高得点!というパズルゲーム。
言葉で説明するとわかり辛いな・・・・・・。
【告知】 今年の東京ゲームショウのECCブースで #ハマルカク が展示されます🐡やった~!! ぜんためからバージョンアップしたものを展示したいので開発頑張ります!!!頑張ってます!!!#TGS2019 pic.twitter.com/855tzMgncl
— Moriya@TGS2019 (@moriya_801035) August 16, 2019
こんな感じのゲームです。
ルールはシンプルながらも良く出来ているし、ビジュアルも可愛らしく、ハコフグというキャラの見た目とゲームルールが噛みあってるのも良かった。
リリース等についてはまだ未定とのこと。
Genecelln arcade
一見すると何のこっちゃわからない画面だが、れっきとした2D STG。
倒した敵が残した殻を取って自機を強化しつつ戦うのだが、強化するとどんどん自機が巨大化して不利になる・・・・・・という独特なバランスが面白い一本。
シンプルながら熱く、ついついもう一回!と遊んでしまう。
↓のバナーから飛べる公式サイトから、このGenecellenは無料でDL可能。
シミュレーションゲームEquivocal Survival WarのDL販売も行っているので、興味のある方はそちらもチェックしてみるといいかと。
メガビットコンベンションの全体としての感想
いやあ、楽しかった。
年々、出展作品が大がかりになっていくBitSummitとは違い、まさに同人即売会!という感じのイベントでした。
70平米の部屋にダーッと同人サークルが並んで、良い意味でゆるーい雰囲気。
今年のBitSummitでは少なかったSTGが多くて良かったです。STGすき。
学生作品のクオリティが高かったのも良かったですね。
去年まではBitSummitの方だけ行っててこっちは覗けなかったんですが、今回行ってみてまるで違う良さがあると思いました。
BitSummitが大規模化して個人製作の作品がどんどん取りこぼされる中、そういった作品の受け皿たりえるメガビットの存在意義はこれからどんどん重要になっていくでしょう。
イベント終わって退場する時、スタッフの方に「来ていただいてありがとうございました!」って気持ちよく声をかけて頂いて、とても幸せな気分になりました。
こじんまりとしたイベントだからこその、みんなゲーム好きしかいない仲間内のような和気藹々とした空気がありますね。
反面で、悪い言い方をすればその内輪ノリが悪い方向に作用してしまい、炎上・それに伴うゲームメディアとの摩擦もありつつの波乱に富んだイベントでもありました。
終わった事なので詳しくは書きませんが。
更に当日気になったのは、18禁のアダルトゲームの扱い。
ブログ的にアダルトゲームを扱うのは無理なので今回のタイトル紹介にはありませんが、当日はアダルトゲームの展示もありました。
個人的にはアダルト分野のゾーニングはあまり頓着しない人間なのですが、それでも少し気になってしまうぐらい、無造作に18禁ゲームが扱われているのは問題だと感じました。
というのも、その18禁ゲームのうちの一本が『七宮村連続強姦殺人事件』ってタイトル。
・・・・・・いや、さすがにこれはハードコアすぎてなんか配慮せんと駄目でしょ。
事実、子供連れで来場された方もいらっしゃったので、ここらへんの対応は明白に悪い部分だったと思います。
【R18物について】
— MEGABIT CONVENTION (@MEGABIT_CON) August 27, 2019
今回小さいお子様が多くいらっしゃる事は想定外でしたので
次回からゾーンニング含めWEBサイトにもR18物もあると記載、
入場時にお子様連れの保護者の方にも入場時確認を取っていく予定です。
今後も皆様によりよくイベントを過して頂く為に尽力していく次第であります。
ただ、公式からこのような声明もあり、次回開催時にはなんらかの対応がありそうなのは一安心。
少々厳しい事も書きましたが、メガビットは大いに存在意義のあるイベントだと思いますし、今後更に発展していくことを期待するイベントでもあります。
だからこそ、ゲーム以外の部分で妙な軋轢を生まないように上手い事運営していって欲しいな、というのが今回の感想です。
次回の開催も予定されているそうなので、来年どうなるか楽しみですね。