ホラーゲーム批評:Days Gone
まだ五月と言うのに夏のような暑さが続き、いよいよ夏の到来を感じさせる日々、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
そう、夏と言えば高温! 高温と言えば腐乱! 腐乱と言えばゾンビ!
つまりゾンビは夏の季語! 異論はありませんね。
ということで、今回は夏を先取りしたゾンビゲームをレビュー。
ただしゲーム内容に夏はまったく関係ございません!
- ゾン・・・フリーカーの蔓延る世界で気ままにバイク生活
- 人々を助けつつ、ゆるりとスローライフを楽しもう
- 終末世界で織りなされる濃厚な人間関係(主にブロマンス)
- 人同士の争い>バイクの移動時間>ゾンビの存在感
- 総括
タイトル:Days Gone
販売 :Sony Interactive Entertainment
開発 :Bend Studio
発売日 :2019年4月26日
ハード :PS4
価格 :7,452円(税込)
ゾン・・・フリーカーの蔓延る世界で気ままにバイク生活
ストーリー
大規模なパンデミックにより、人類のほとんどが凶暴な“感染者(フリーカー)”と化して世界が崩壊して2年。
パンデミック発生時に妻を失ったディーコン・セントジョンは、生きる目的がわからないまま相棒のブーザーと賞金を稼ぎつつ暮らしていた。
そんなある日、フリーカーを崇める狂信者集団“リッパー”にブーザーが襲われ重傷を負ってしまう。
ブーザーを助ける為に奔走するうちに、ディーコンは様々な事実を知り・・・・・・。
主人公ディーコン
モーターサイクルクラブ所属のワル
根は悪くないがかなり柄が悪い
妻サラの事を引きずっている
『Days Gone』は“感染者(フリーカー)”(早い話がゾンビ)の蔓延る荒廃した世界を舞台にしたオープンワールドのサバイバルアクション。
もうめんどくさいから、以降はフリーカーをゾンビって呼称します!
たぶん未プレイ者にフリーカーやらランナーやら言ってもピンと来なさそうなので。
なんで最近のゾンビ物はゾンビにウォーカーやらバイターやら変わった呼び名を付けがちなんだろうか。
まあこのゲームのゾンビは死んでるわけじゃなくて病気なだけなんだが。
禁忌と思われていた子供ゾンビも登場
子供ゾンビでも容赦なく倒せる
意外と規制なく発売出来るもんですね
美麗に描かれたアメリカのオレゴン州が舞台になっていて、そこにゾンビがうろついてる様は退廃の美を感じさせ、ぶらついてるだけでも面白い。
やっぱ開発予算はグラフィックの良さに直結するね!
昼と夜の違いだけでなく、天候もリアルタイムで変わる。
時には一面雪景色になる時もあったりして、見た目の変化が楽しい。
ただ、悪天候時はゾンビが元気になるオマケもあるけど!
パンデミック発生時、ディーコンとサラははぐれてしまうこの時からディーコンとブーザーはずっと二人で生きているもう結婚したら?
感染するのは人間だけでは無い
哺乳類や鳥類も感染するのだ
Tウイルスかよ
文明社会は崩壊してしまっているため、物資は欠乏し、自分で拾って調達しなければいけない過酷なサバイバル生活・・・・・・という設定なのだが、潤沢すぎるくらい物資は落ちていて、ゲーム中で基本的には物に不自由することはない。
ガソリンなんてそこら中に落ちてるし、ガソリンスタンドでは無料で好きなだけ給油し放題。
銃弾は格安で買えて近接武器もたくさん落ちてる。
パンデミック前より自由では? パンデミック万歳!
物資を使ってクラフトで火炎瓶などを作ることもできて、様々な戦い方も可能。
植物を採集したり、野生動物を狩って肉を手に入れたりなんかもできる。
こういうのできるとオープンワールドのゲームって感じがするね。
荒廃した世界でディーコンに襲い掛かるのはゾンビだけではない。
野盗の集団や、オオカミなどの野生動物も容赦なく襲い掛かってくる。
中でもこのゲーム最大の脅威、それはゾンビの大群だ。
100体はザラで、多い所だと300体を超えてることも。
まるでコミケかと言わんばかりの人だかり。いやゾンビだかり?
恐ろしい数の大群
気づかれると一斉に走ってくる
囲まれると体力に関わらず即死
数の暴力!
昼間は巣穴でじっとしている大群だが、夜は集団で徘徊し、餌場や水場の周りをうろうろしている。
運悪く群れに見つかってしまった場合、命を懸けた鬼ごっこが始まる。
装備が整っていれば大群と真っ向から対決することも可能だが、基本的に個人で戦うのは無謀である。
序盤は脅威となる大群だが
終盤になると真正面から撃って倒せるようになる
今までの鬱憤を晴らせ!
そんな敵だらけの世界でディーコンの心強い味方となるのは、バイクだ。
物資には困らないとはいえ、さすがに大量の敵といちいち戦っていては身がもたない。
戦うために物資を集めるのにも、広大な土地を移動する手段が必要だ。
そこでバイクが大助かりというわけである。
基本的にバイクでぶっちぎって敵をスルーしながら、街から街へ物資を集めつつ生き延びていくのがDays Goneの基本プレイスタイルになる。
終始バイクと一緒。
またバイクの傍ではセーブも出来るし、 一度行った場所へと一瞬でいけるファストトラベルにもバイクは必要。
バイク万能だな!
ただし、バイクにはもちろん燃料が必要。
それに戦闘や事故でバイクが壊れると、敵に囲まれたまま立ち往生するハメにもなるので、運転には気を使わないといけない。
少々の敵なら轢き殺せるけど、あんまり調子よく轢いてるとバイクが煙吹きます。
大群そばでガス欠に陥ったり、逃げてる最中に木にぶつかって投げ出されたりすると、目も当てられない事態に・・・・・・。
このバイクという相棒といかに上手く付き合っていくかがDays Goneの鍵となるのだ。
人々を助けつつ、ゆるりとスローライフを楽しもう
世界には少ないながらも生き残った人々が集まり、キャンプを形成している。
どのキャンプにも属さないドリフターであるディーコンだが、時にはキャンプの人々の助けを借りなければ生きることは出来ない。
武器の入手やバイクの強化・修理にはキャンプに立ち寄らないといけないのだ。
反対にゾンビを狩ったり、キャンプに食糧を提供したり、キャンプの仕事を請け負うことで、キャンプを助けて信用とお金を手に入れることができる。
相互に助け合って、過酷な世界を生き延びていかないといけない。
信用を得ていくと、徐々に強力な武器やバイクのパーツを購入できるようになり、キャンプの人達の態度も露骨に優しくなる。
一気に態度が軟化するのでかえって怖い。嫌味な奴が急に親身になる。怖い。
キャンプではバイクのカスタマイズも可能で、色やデカールなどの外観をいじる事も可能。
自分だけのペイントを見つけてライバルに差をつけろ!
ただし、バイクのパーツは性能に関わるから、パーツ形状はほぼ自由度ないけどね!
ゲーム終盤になるとシルエットがゴツくなりすぎちゃって、個人的な好みと外れていっちゃったのは不満!
バイクを自分好みにカスタマイズ
長く乗るだけにこだわりたい
なんとなく世界の破壊者カラーにしてみたり
キャンプの仕事では、主に賞金首を狩ることが仕事になる。
時にはお尋ね者とバイクチェイスになることもあり、その時は存分に組み上げたマシンの性能を見せつけることができる。
まあこのイベント以外であまりバイクの性能が関わってくることないんですけどね!
バイクチェイス以外では燃料タンクだけ拡張しとけば十分なとこある。
キャンプには武器を扱ってるキャンプとバイクを扱ってるキャンプの二種類あり、どっちの装備が欲しいかで贔屓にするキャンプを変えていくと便利。
最終的にはミッションをこなしていけばどのキャンプの信頼も最大になるが、自分がどのキャンプと懇意にしたいか決めて仲良くするといいだろう。
キャンプ周辺のゾンビの巣や大群を掃討することでもキャンプの信頼度は上がるため、 積極的にゾンビを狩ることにも意味がある。
その上ゾンビを倒したり、シナリオを進めることでディーコンは経験値を得て様々なスキルを身につけていく。
ゾンビを狩ってキャンプのヒーローになっていくのだ。
経験値で貯まるスキルポイントを振って成長していく
スキルは戦闘用や収集用など様々
最終的には人間兵器ディーコンに
ゾンビを倒す手段には弾薬を使わない格闘攻撃や、ショットガンやアサルトライフルなどの銃器、クラフトした兵器やトラップがあり、気づかれないで忍び寄ればステルスキルもできる。
主人公のディーコンはかなり強くて、よっぽどの大群が相手でもなければ容易く敵を殲滅できる。
攻撃回避できるローリングや、時間をスローモーションにできるフォーカスショットという技も使える上に、探索によってスタミナや体力もガンガン伸びていく。
最終的に一人でゾンビ数百体倒せる奴になるからな! 野盗の集団とかちょろすぎる。
全体的に戦闘の難易度は低い。
序盤に無理に大群に喧嘩売ったりしなければ難しいと感じることは無いだろう。
おかげでじっくりオレゴン観光が出来るのは良いね。
オープンワールドで変に難易度高いと疲れるし。
忍び寄ってステルスキル!
ディーコンは武闘派なため多少の敵はものともしない
でも急な大群だけは勘弁な!
また予算をかけたタイトルだけあって、各所のちょっとした作り込みが細やかなのも特筆すべきポイント。
例えばキャンプを夜にぶらついていると、ギター弾きがやってきて一曲弾いていったりみたいなイベントが用意されていたりする。
マップの各所にちょっとしたドラマを感じさせる場所があったりすることも。
ストーリーを追うだけでなく、ゆったりバイクで旅をしながらたまにゾンビを狩りつつ暮らす。
そうやってじっくり遊べる人にはこのゲームは楽しめるはずだ。
終末世界で織りなされる濃厚な人間関係(主にブロマンス)
人には誰しも寄り添ってくれる伴侶が必要だ。
過酷な生活が続くディーコンにもそれは当然当てはまる。
ディーコンを支えるパートナーにして、このゲームのヒロイン、
それがこのスキンヘッドで刺青まみれの男、ブーザーだ。
誰がどういおうがヒロインはブーザー。
アジトで男二人で暮らすディーコンとブーザー
完全にデキてるでしょ
実際サラよりもブーザーの方が可愛くて困る
ディーコンは終始サラの事ばっかり言ってるんだが、肝心のサラの魅力があまりプレイヤーに伝わらない。
回想シーンでディーコンとサラの馴れ初めやデートの追体験はあるものの、サラの良い所がシーンが断片的すぎてよくわからない。デート自体もつまんねえし!
水辺でラベンダー摘むだけのデートとかだからな・・・・・・。
そんな他人のどうでもいいノロケ話を聞かされる中、ディーコンを人一倍気遣ってくれて、時には命を張り、長いゲーム中ずっと心の支えになってくれるのがブーザー。
もうサラとかどうでもよくね? って思うよ。
ブーザーの他にもディーコンは道中で様々な人物と関わっていくのだが、みんな一癖も二癖もある連中ばっかり。
単純に良い人みたいなのはあまり存在せず、みんな良い面もあれば悪い面も相応に持っている。
おかげで良くも悪くも感情移入しづらい面があるのは事実。
とっくに崩壊した政府の悪口や陰謀論をラジオに乗せて捲し立てるオッサンが、だんだん癒し枠に感じられるぐらい。
近所にいたら確実に迷惑な人なのに、このゲームだとマシなんだよなあ!
特に人によって好き嫌い分かれそうなのが主人公のディーコン。
こいつがまあチンピラみたいなヤツ。
ディーコンとブーザーの所属してるモーターサイクルクラブってのがいわゆる日本で言う暴走族とかにあたるやつで、そこ出身の二人は当然ながら暴力的。
短絡的で喧嘩っ早く、人の話は聞かないし、口がとにかく悪い。
根は良い奴なんだけど、主人公補正込みでプラマイゼロぐらいの性格。
自分のせいでマズい事態が起こってもあまり反省しなかったりとかね。
野党のキャンプを見つけると
「人殺しどもめ!皆殺しにしてやる!」とか言い出す。
お前はカミーユかよ。
劇中の回想シーンで恋人のサラをクラブで栽培している大麻畑に案内したりするシーンがあるんだけど、正直ドン引きした。
いまゲーム業界は薬物問題にピリピリしてるんだぞ!
まあディーコンに好感が持てるかはともかくとして、登場人物のキャラがみんな立ってるのは面白い。
いけ好かない奴も多いんですけどね。リサとかリサとか、あとリサとか。
あいつをクマの餌に出来たら文句なしだった。
家族を失った天涯孤独の少女リサ
同情心を軽く上書きするぐらいウザい
まあ後にもっとムカつくキャラも出るが・・・
キャンプの換金係の人とかにも専用の会話が用意されていたりして、キャラと交流するのが楽しいゲームだ。
ちょっとした会話を聞くのが面白くて、ずるずるゲーム続けちゃう。
でもやっぱり、ディーコンとブーザーのコンビが見てて一番グッとくるね。
ブロマンス的な物語が好きなら一見の価値はあり。
人同士の争い>バイクの移動時間>ゾンビの存在感
このゲームの最大の難点は、ゾンビ物のわりにはゾンビの存在がないがしろということだ。
ゾンビ物というジャンルは多種多様で、必ずしもクリーチャーとしてゾンビをフィーチャーした作品にしなければならない、という偏狭な物ではない。
例えばゾンビ物の偉大な父、ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』や『ゾンビ』でさえ、ゾンビは単なるモンスターというより、社会風刺の為の道具と捉えることもできる。
ここらへんの話は語るとそれだけで一記事書けるぐらい長くなるので割愛するが、ゾンビは恐怖のモンスターとして描写されてもいいし、極限環境を作るための舞台装置として配置されてもいい、非常に懐の深いものなのだ。
しかし、『Days Gone』におけるゾンビの扱いは軽い。軽すぎる。
トレイラー映像ではこれでもかというほどゾンビの大群がフィーチャーされているにも関わらず、シナリオ上で必須な戦闘のほとんどでゾンビが登場しない。
代りに登場するのは凶悪な野党や、狂信者“リッパー”ばかりである。
ほとんどの戦闘は相手が人間で、「あれ、自分はゾンビゲーをやってるんじゃなかったっけ?」と自問自答する瞬間が頻繁に訪れる。
ゲームの要所は特に対人戦ばかり。
人間同士の撃ち合いがしたいなら、他のゲームやるんだよ! ゾンビ撃たせろ!
確かに、ゾンビ物の様式美の一つに「本当に恐ろしいのは人間」というテーマがある。
人間同士が衝突し、結果として安全だったテリトリーが崩壊してしまう・・・・・・という展開は、ゾンビ物を観ているとよく見かけるだろう。
しかしそういった作品ですら、崩壊したコミュニティに待っているのは大量のゾンビの餌食になるという結末だ。
ゾンビものであるならこそ、最終的にはゾンビに立ち返って欲しいのだが、このゲームにはそれすらない。
ゾンビなんていましたっけ?という置き去りっぷりで、派手に銃撃戦をしているのに、ゾンビなんて一切寄ってこない。
俺は! ふんぞり返ってた悪役が! ゾンビに貪り食われる悲鳴が! 聞きたいんじゃい!
狂信者“リッパー”
フリーカーに精神的に近づこうと全身を切り刻むイカれた奴ら
ほっといても感染症とかで死にそうな気がするんだが
サイドミッションでもゾンビはあまり出ず、人間は嫌というほど出る。
キャンプで請け負う依頼は野盗のキャンプを潰すか賞金首とバイクチェイスをするものがほとんどを占めていて、シチュエーションもほぼ同じ。
だんだん飽きてくるんだよね・・・・・・。
極たまーに、ゾンビの大群をけしかけて敵のキャンプを潰すことができたりはする。
ゾンビに野盗が蹂躙される様を見ているのは痛快。ゾンビの掃討の方が苦労するので結局やらない方が良かったりとかするけど・・・・・・。
とはいえ、大群はほとんどマップの端の方にいるので、ミッションに絡むような大群自体が少ないという。
ゲーム中の大半は襲撃キャンプに移動して潰すの繰り返しで作業になりがち。
サイドミッションにもう少しバリエーションがあれば、作業感も軽減されるんだが・・・・・・。
結局ゾンビと戦うのは、バイクで事故った時か、物資回収の時か、対人戦のドサクサか、シナリオクリア後の大群潰しぐらい。
道路上に出るゾンビはバイク飛ばしてたらスルー出来るから戦う必要ないしね・・・・・・。
もっとゾンビに愛を!
もう一つ難点。
全体的にシナリオや世界観におけるディテールの詰めが甘い。
そしてやはり、ゾンビ周りの設定が特に甘い。
ゾンビのウイルスがどのような物か、なぜ今生き残っている人たちは平気なのか、納得のいく説明はあまり得られない。
噛みつかれたら感染する、といった断片的な情報は得られるのだが、ゲーム中にディーコンは何度もランナー(ゾンビ犬)等に噛みつかれる。
それどころかゾンビが食べかけの鹿の肉を横から奪い取って、キャンプに売ることすら可能。
それ絶対キャンプ内パンデミック起こるだろ!駄目だろ!
しかし、人々がゾンビになることを恐れたりする描写は劇中存在しない。
傷が敗血症になることを恐れる描写はあるのだが・・・・・・。リアリティの境目がわからん!
劇中でディーコンがゾンビのちょっとした知識を披露する度に「フリーカーの専門家だな!」「フリーカーに詳しいな」って他のキャラに言われるのもかなり気になる。
キャンプにはディーコン以外にもバイカーや調達部隊がいるはずなのに、ゾンビの基本知識が周知されてないって有り得る?
ゾンビと戦う民兵まで、ゾンビ知識ほとんど持ってないからね!? 戦う気あんの?
ゾンビの大群は夜になると水場に集まる設定があるのに、まさにその水場に生存者のキャンプが存在する点も謎。
大群への対抗手段はゲーム終盤まで無い事になってるため、大群が来る可能性の高い場所にキャンプがあったらおかしいのだが・・・・・・。
まあ、キャンプ指導者がそれなりにアホなので、アホだっただけかもしれん。
ゾンビ周り以外でも気になる点はチラホラ。
とあるキャンプでディーコンが八面六臂の活躍をしているにも関わらず、地位と発言権が低いままの一方で、無能な上に根性捻じ曲がったとある人物が異常に信用されて、すごい勢いで昇進している描写があったりする。
ここの描写は特に極端だけど、シナリオ上で理想の展開を作るために、キャラが不自然な行動を取る場面はそこそこある。
ゲーム自体が長丁場で誤魔化されそうになるけど、冷静に考えるとキャラの言動が一貫してなかったりとかね。
全体的な作り込みは素晴らしいし、完成度は高い方なのだが、要所要所の気になる所で????になる箇所が目につき、解消されないもどかしさ!
感想を言う時に「面白いんだけど・・・・・・」という風に、どうしても「だけど」が文中についちゃう感じ。
面白いんだけどね。
総括
良く出来てはいるのだが、いま一歩足りない。
面白いかどうかで言えば面白いし、良く出来ているかと聞かれれば良く出来ている。
しかし、何か尖った強みがあるかと言われると困る、そんなゲーム。
一応、ゾンビの大群を相手にした時のインパクトはあるんだが、シチュエーションや戦い方はワンパターンで数回経験すると飽きてしまう。
シナリオもそつなくまとまってはいるが、予想外のどんでん返しがあるわけでも なく、やや起伏に乏しい。
何より、プレイ時間の長さに対して、アクセントになるようなイベントが少なすぎる。
形容するなら、薄めたカルピス。
カルピス自体は美味しいけど、水の割合ちょい多すぎない?みたいな感じ。
オープンワールドであることもややマイナスに働いていて、移動時間と距離に比べて旨味が少ない。
マップの広さに敵や収集アイテムの種類が追いついてないのも、水増し感の原因か。
価格は7,452円。
プレイ時間はおそらく50~100時間程度になると思われる。
駆け足でも30時間ぐらいかな。ボリューム自体はかなりのもの。
難易度は低めで調整も効くので、この手のゲームが苦手な人でも詰まる事は無いと思う。
バイクでふらっと旅して景色を眺めたり、携行する武器を時々によって変えてみたり・・・・・・など、自分で創意工夫して遊び方を変えられる人間にはオススメできる。
反対に、クリアの達成感やあっと驚くような展開を期待している人にはオススメできない。
繰り返しだが悪いゲームでは無いのだけど、ミッションのバリエーションや展開の緩急に乏しくて飽きてくるのも事実。
バイクの移動時間や世界のちょっとしたディテールをいかに楽しめるか。
それがDays Goneを楽しめるかどうかのポイントになる。
あまりゲームに点数つけて語るのは嫌なんだけど、全方位に70点!って感じのゲームで、尖ったところが無いのが長所であり短所って感じかな。
無難に面白い。そんな月並みな感想が良く似合う、そんなゲームだった。
でももし次回作があったら、もっとゾンビをフィーチャーしてくれよな!
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・Dying Light
・・・・・・ゾンビの出るオープンワールドゲーム。
パルクールで街中を駆け巡るのが楽しい。超オススメ。2も開発中。
【PS4】Days Gone ( デイズゴーン ) 【早期購入特典なし】 【CEROレーティング「Z」】
- 出版社/メーカー: ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- 発売日: 2019/04/26
- メディア: Video Game
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ダイイングライト:ザ・フォロイング エンハンスト・エディション 【CEROレーティング「Z」】 - PS4
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2016/04/21
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