旅情電波発信局

ホラーゲームや映画やその他諸々の好きな事を書き綴っていくブログです。たぶんゲームの話題多め。

ロックマン11レビュー。ロックマンの復活を感じさせる良作!

ロックマンファンが待ちに待ったロックマン最新作が発売されて遊び倒してるので、レビュー!
ロックマンはナンバリング全作遊んで、E缶無しで全作クリアできる程度の腕前です。
PS版はむずかしい!モードでクリアもしてます。

f:id:denji_ch:20181103143642j:plain

 タイトル:ロックマン11 運命の歯車!!
販売  :カプコン
発売日 :2018年10月4日
ハード :PS4,XboxOne,Switch,Steam
価格  :5,389円(パッケージ版) 4,990円(DL版)

 

 

 

3Dで生まれ変わったロックマン

 

f:id:denji_ch:20181103234141j:plain

 

ファミコン風グラフィックで発売されたロックマン9・10から8年の時を経て、遂に帰ってきたロックマン

 

一応ロックマンロックマンというPSPで発売されたロックマンは3D化されていたのだが、あれは初代のリメイク作なのでさておいて、ナンバリングタイトルでは初の3D化されたロックマンである。

 

パッと見では、画面解像度が高くなって画面が広くなった!
個人的に8は画面が窮屈で大変だっただけに、のびのびとしたステージで遊べるロックマンは嬉しい!

ロックマンと言えば特殊武器だが、今回は特殊武器によってロックマンの外見が大きく変わるようになった。

f:id:denji_ch:20181103171823j:plain

f:id:denji_ch:20181103172044j:plain
画面が広くなって相対的にロックマンが小さく見える分、この変更は地味だけどすごい助かる!
ゲームに慣れない内でも自分がどの武器を装備してるかわかりやすくなって、良い変更点だと思う。

本作のロックマンは声優が福原綾香さんになったのも特徴。

f:id:denji_ch:20181103173537j:plain



< いい蒼さだね。

 

 

 

 

 

 

身体の内から蒼さを増したロックマンには、某人気アイドルもニッコリ。

 冗談はさておき、8の折笠愛さんのロックマンと比べて、11のロックマンは力強くて勇ましいイメージになってる印象。
自分は池原しげと先生のロックマン漫画でロックマンを知った人間で、ロックマンは強いイメージが根底にあって、そのイメージと声質がガッチリ噛みあった11ロックマンは個人的に今までのロックマンの中で一番好きな声。

スピードギア発動の時の「避けきる!」ってボイスとかすごく好き。

 

個性豊かなボスキャラクターも健在で、11のボスは細かくよく動く!
技前の見栄を切るモーションや、ダメージを与えた時のモーション等、見ているだけでも面白い。
戦ってる最中は見てる余裕ないかもだけど!

f:id:denji_ch:20181103182513j:plain

f:id:denji_ch:20181103215049j:plain

 ロックマンは良質のアクションゲーでありつつ、同時にキャラゲーでもあるので、キャラクターの作り込みがきちんとされているのは最高ですね。

 

ダブルギアでより進化したアクション

3でスライディング、4でチャージバスター等、新しいアクションが随時追加されてきた ロックマンシリーズ。

本作の11では、新たに“ダブルギア”というアクションが追加された。

ダブルギアは、周囲の時間を遅くし、ロックマンは周りより少し早く動ける“スピードギア”と、発動中はロックマンXを彷彿とさせるダブルチャージバスターが撃て、特殊武器も超強化される“パワーギア”の2つで構成される。
これらは任意で発動を止めることも出来るため、ヤバい攻撃を一瞬だけスピードギアを発動して回避したり、なんてことも出来る。

ゲージが一杯になってしまうとオーバーヒートして一定時間ギアが使用不能になるが、そうでなければ使用によるデメリットは一切存在しないためガンガン使っていけるのが楽しい。

 

f:id:denji_ch:20181103143805j:plainスピードギアで難所のゲームスピードを下げて突破する

 

f:id:denji_ch:20181103143730j:plainパワーギアで特殊武器を超強化! 

体力が減少でピンチの時は、両方のギアを同時に発動させることで2つの効果を同時に引き出せる“起死回生のダブルギア”が発動可能だ!
ただし起死回生のダブルギアは任意で発動を止めることができず、発動終了後はロックバスターが著しく弱体化するため、諸刃の剣すぎてあまり使いどころは無いというか、使わない方が良いぐらいだが!!!

 

こんな強力な機能があるなら簡単になってるんじゃないの?って思うかもしれないが、11はここら辺が上手く調整されていて、「ギアを使わないと厳しいが、使わなくてもクリアはできる」という絶妙なバランスになっている。
ギア必須の場面は一切存在しない。

 

今回のワイリー軍団は非常に強力だが、ギアを使った瞬間に一転攻勢をかけられる爽快感が心地よく、ギアを使いまくるプレイが非常に楽しい!
11では相手もギアを使ってくるし、相手のスピードギアにスピードギアをぶつけて対抗するのは燃える!
仮面ライダーカブトだコレ!

 逆に難易度を上げたいならギアを縛ってプレイすれば任意で難易度を上げられるのも面白い。

 ギアを使っても使わなくてもいい、柔軟に遊べるバランスはまさにロックマンで、メジャーな特殊武器縛りに加えてギア縛りという新たな遊び方が出現した瞬間である。
難易度EXPERTギア無しE缶無しでクリアした人は誇っていいと思う。マジで。

 

ロックマンシリーズでも最高峰の難易度

 「ロックマンと言えば高難易度」という風潮があるが、(自分はこの風潮には疑問があるのだけど)11はその期待に応えるかのように高難易度。

 

というか、これまでのシリーズで一番高難易度に感じる。(難易度がORIGINAL SPECの場合)

難しいと言われる9や10を凌駕する難易度。 
アクションゲームは得意!と思ってる人間の鼻っ柱を真正面から叩き折るぐらい難しい。

 

今回は全体的にステージが長い。
過去作の二倍はあろうかというステージの長さ。
初見でじっくり進めばボスまでで20分ぐらいかかるかもしれないほど。

それでいてステージギミックが敷き詰められている。
難所に次ぐ難所!という感じの構成になっていて、気の抜ける場所があまりない。

さらにダブルギア、とりわけスピードギアの登場で、ゲーム全体のスピードがかなり速く、ギアの使いどころがわからない初見だと、基本的なアクション部分ですら難しく感じられるだろう。

f:id:denji_ch:20181103183921j:plain

 ステージギミックも即死からいやらしい敵配置まであの手この手でプレイヤーに罠を仕掛けてくる。
ただ、難しいと言えどあまり理不尽感は無く、良く調整された、念には念を入れた嫌がらせみたいな配置になっていて好印象な難しさではある。
嫌がらせに好印象ってなんだ。マゾか。

 

特にワイリーステージ1のステージ構成は芸術的で惚れ惚れする職人芸なステージになってるので必見。
一見鬼畜だけど、武器無しでも突っ走れる見事なバランスになってて驚くぞ!

 

f:id:denji_ch:20181103214903j:plain

f:id:denji_ch:20181103183934j:plain

難所は多いとはいえ、ほとんどの箇所で対応する特殊武器を使えば簡単に突破できるようになっている。
特に本作の特殊武器はどれも強力で使い勝手がよく、死に武器が一つもない所が素晴らしい!

もしかしたら9以上に特殊武器強いんじゃないだろうか。
武器を活用して突破していく、ロックマン本来の面白さが色濃く出てて楽しい!
特殊武器が揃いだすと顕著に楽になっていく快感がたまらない。

f:id:denji_ch:20181103233226j:plain

f:id:denji_ch:20181103233317j:plain

 

 

もし特殊武器を使っても難しかったら、アイテムを購入することで更に難易度を下げることも出来る。

f:id:denji_ch:20181103222536j:plain

 ネジを集めることでアイテムや装備が買えるが、今作ではネジがじゃんじゃん出る。
残機9機、E缶MAXぐらいなら余裕で出来るので、難しいと感じたらお大尽プレイするのもアリアリのアリ。
そこらへんは個人で難易度調整が出来るのはロックマンのいいところ。

 

f:id:denji_ch:20181103175618j:plain

そうは言っても難しいことは確かで、ぶっちゃけ難易度ADVANCEDで平均的なロックマンシリーズの難易度かなあというレベル。


なにより今作が難しい要因の一つが、入門的な易しいステージが無い!
どのステージもある程度難しく、はっきり弱いボス(通称トードマン枠)もいない!

f:id:denji_ch:20181103175955j:plain(※画像は弱いボスのイメージです)


これをやりごたえがあるというか、難しいと取るかは人それぞれだけど、アクションが苦手な人は初手で躓きそう。

 一応、難易度は4種類用意されていて、易しい方から順に
・NEW COMER
・ADVANCED
・ORIGINAL SPEC
・EXPERT
がある。標準難易度はORIGINAL SPECね。

最低難易度はNEW COMERなんだけど、これはあまりにも接待じみた難易度なんで、あまり面白みは無い。
アクション苦手な人でも頑張って難易度ADVANCEDでやるのがオススメかなあ。

 

 素の難易度では物足りないというエクストリームな職業ロックマンな人達には、難易度EXPERTという極悪な難易度が待っている。

これは道中で回復アイテムが一切登場しない上に、一部ザコやボスが強化されているという恐ろしいモード。
クリアするだけで一苦労!
不幸中の幸いで、ショップの仕様は無制限なためネジを貯めてアイテムを積めばクリアだけならなんとか可能。
ただしそれをすると、E缶ゴリ押しゲーになって大味になるので微妙ではある。

 

個人的には、EXPERTはちょっと難しすぎるかなという印象。
強化されたボスとは遊びたいけど、道中に回復アイテムが出ないのがキツくてあまり何回も遊ぶ気にはなれない。

ボスまでに体力ある程度削られた時点で負けがほぼ確定するし、やる気が失せてしまうっていう。
道中が長いこともあり、どっかでタコミスしたら、穴か針かでとっとと死んでゲームオーバーでステージ入りなおしたほうが早いしね。

強化されたボスと戦うのは楽しいんだけどね。
EXPERTトーチマンは安定してバスターで勝てる気がしねえ・・・・・・。

道中に回復アイテムは出るけど、E缶は1個しか持てない(orまったく持てない)あたりの調整の方が遊ぶ気にはなったかなーって思う。
アイテム取りたくない人向けには、アイテムが出なくなる装備アイテムを最初から所持するとかで対応して欲しかったかなー。

 

難易度EXPERTでも物足りないという人には、チャレンジモードが待っている。

f:id:denji_ch:20181103220639j:plain

定番のタイムアタックボスラッシュだけではなく、少ないジャンプ回数でクリアを目指すミニマムジャンプ高難易度のステージが満載のDr.ライトシミュレーションなどやりこみ要素が目白押し。
Dr.ライトシミュレーションは、ステージ構成のあまりの悪辣さにライト博士が嫌いになる事請け合い。
ライト博士が諸悪の根源なんじゃねえの?

これらはランキング上位者のリプレイが閲覧でき、職業ロックマンの方々の異次元的なやりこみプレイがいつでも見て楽しめる。

ミニマムジャンプのラバーマンステージとかは特に気が狂ってるレベルなので、持ってる人は是非リプレイを見て欲しい。
なんなんだあれ。なにやってんだあれ。

チャレンジは難易度が高いものばっかりだけど、リプレイを見るのがめっちゃ楽しくてだらだら見てしまうね。

3D化で若干の違和感が残る部分も

 全体的に非常に良く出来た今作だが、難点もある。

シリーズ経験者が引っかかりそうなのが、操作の違和感。
操作性は良いものの、過去作(特にFCロックマン)と比べると、やはり3D化の影響もあり、引っかかる所がチラホラある。
列挙すると
・頭をぶつけやすい当たり判定
・スライディングのキャンセルモーション
・梯子を上り下りする時の遅さ
・大きく変わったノックバックの仕様

あたり。 

 特に気になるのが頭のぶつけやすさ。

f:id:denji_ch:20181103223838j:plain

f:id:denji_ch:20181103223914j:plain

11ではこれが壁ギリギリのジャンプで

f:id:denji_ch:20181103224112j:plain

この位置から飛ぶと頭をぶつけて垂直ジャンプできない。
ほんの少し前に出ただけなんですけどね!上下の画像見比べてみてね!

ちょっと位置がズレてると頭ぶつけて落下死したりする場面が、道中でもそこかしこにあるから、ここはちょっと理不尽感ある!

 

これが過去作だとどうかと言うと

f:id:denji_ch:20181103183533j:plain

f:id:denji_ch:20181103183644j:plain

地形にほんの少し手足がめり込んでも大丈夫なのである。

まあ3Dだから仕方ない部分なのはわかってるけど、トーチマンステージなんかの縦穴を上に飛ぶシーンとかコレのせいで難しいので少しイラッとする。


スライディングのキャンセルモーションは、7あたりをやりこんでいる人には気になる所。
スライディング中に反対側のキー入力を行うと、ブレーキモーションで一瞬動きが止まる。
ジャンプでモーションはキャンセルできるものの、微妙な間合い調整をスライディングキャンセルで行う人は、操作の癖を矯正しなおさないといけない。
仮に11の仕様で7のワイリーカプセル戦やるとめちゃめちゃ難しくなりますね!
ついでにスライディングの移動距離がちょっと短く感じますね。

梯子はまあ、遅いなあってぐらい。
初代ロックマンの梯子昇降スピードに戻ったかなって感じ。

ノックバックの仕様は、「今作だと攻撃を喰らった方向に依存する」ように変更された。
過去作では「ロックマンの向きと反対側にのけぞっていた」のでわかりやすかったしテクニックの一つでもあった。
11だと真上・真下の攻撃に当たったとき、ロックマンがどっちにのけぞるかわからないため、この点に関しては改悪かなあと思う。

穴の手前で敵に当たったとき、前方に押し出されて死ぬと理不尽感ある。

ただ、3D化で生じた違和感を除けば、本作の操作周りは非常に快適。
ラッシュコイルやジェットをワンボタンで呼び出せたり、右スティックでダイレクトに武器チェンジできる仕様は、一度味わったら過去作が不便に思えてしまうほど。


全体的に言えば操作性の良い作品だし、過去作ロックマンをやってない人は違和感すら感じないかもしれない。
あくまで「ドット時代のロックマンと比べたら」って話で、人によっては気にならないかも。

 

あと難点と言えばワイリーステージの面数と曲が少ないって事かなあ。
ワイリーステージはあと一つくらいは欲しかったなあ。

ついでに、デフォルトだとBGMのSEのバランスが悪くて曲が聞き取り辛いので、ロックマン11を遊ぶときはまずSEとボイス音量下げるのがオススメ。
BGMは聞けばけっこう良曲揃ってるので。アシッドマンステージとか好き。

ブルースとフォルテが出なかったのは残念だけど、まあそこは次回に期待って事で!

総括

 大好きだったロックマンが帰ってきたと納得させるだけの良作!

ロックマンの名を冠するにふさわしい良質のアクションゲームで、本当にロックマン好きなチームが作ったんだなってひしひしと伝わる作品。

カプコンがこんなに良いロックマンを作ってくれたことが本当に嬉しい。

 

難易度に関しては賛否あるかもしれないけど、用意された各難易度と、各人の創意工夫で調整はかなり効くのも良ポイント。
最初は難しいと感じても、特殊武器の活用しだいで攻略していける楽しさをぜひ感じて欲しい。

 

気が早い話だけど、ロックマン12も期待しちゃうぐらいの出来なので、ロックマンが好きな人・興味ある人には是非遊んでほしい逸品。
アクションゲームの出来はもちろん、ロックマンロールちゃんをはじめとしたキャラが活き活きしてるのも最高としか言いようがない!


やはり無印ロックマンのナンバリングにはハズレが無いなあと再認識したところで、是非とも悲惨なことになっているXシリーズにも、この調子で救いの手を差し伸べて欲しいですね・・・・・・。
ほら、Xコレクション売上良かったみたいだし、頼みますカプコンさん・・・・・・。