旅情電波発信局

ホラーゲームや映画やその他諸々の好きな事を書き綴っていくブログです。たぶんゲームの話題多め。

ホラーゲーム批評:METAL GEAR SURVIVE

 メタルギアサヴァイブのネタバレ全開版です。
ネタバレが嫌な人はニコニコのブロマガ版をどうぞ。

ch.nicovideo.jp

ホラーじゃないだろ!って思った人はちゃんと理由を説明するので黙って読んでください。

 

 

 

 

 

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タイトル:METAL GEAR SURVIVE
販売  :コナミデジタルエンタテイメント
開発  :コナミデジタルエンタテイメント
発売日 :2018年2月22日
ハード :PS4、XBoxOne、PC(Steam)
価格  :5,378円(税込)

※備考・・・・・・オンライン接続必須

 

 

メタルギアにゾンビなんて出るわけないじゃないですか

ストーリー
冷戦の緊張緩和が進み、ベトナム戦争終結を迎えようとしていた1975年。伝説の傭兵“BIGBOSS”が率いる、どの国家にも帰属しない軍隊が敵対勢力“XOF”の急襲を受けた。決死の抵抗もむなしく、彼らのマザーベースは壊滅状態に陥ってしまう。BIGBOSSが乗るヘリがマザーベースを離れた刹那、上空に激しい光を帯びたワームホールが開いた。ワームホールは、マザーベースに残されたあらゆるものを異次元の世界へと連れ去っていく。その中で、BIGBOSSの撤退を助けた一人の兵士が、目の前で仲間を失いながらも辛うじて危機を脱していた。半年後、その兵士は米国の秘密研究組織“ウォーデンクリフ・セクション”の施設内で目覚めた。組織の男“グッドラック”は、ある任務を行うよう兵士に依頼し、こう告げる。「断ることはできない。君はすでに、未知の生命体に寄生されている」兵士は、感染の治療方法を見つけるため、そして、ワームホールにのみ込まれた仲間達を救い出すために、異次元の世界に単身乗り込む。そこで遭遇したのは、寄生体の浸食が進み、異形の怪物“ワンダラー”と化した人間達と、一人のXOF兵。これが“地獄”とも呼ばれる絶望の世界での、凄絶なサヴァイブのはじまりであった――。

(公式サイトより引用)

 

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まず最初に―――。

うん、「また」なんだ。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。


公式でホラーゲームなんて言われてないタイトルなんだ。


でも、ゾンビが出てるんだもん!!

 

 



これが本作のメインの敵、ゾンビワンダラー
人間が何らかの要因で変態した怪物
ワームホールを通じてどこからか湧いてくる
ちなみにデザインはサイレントヒルでお馴染みの伊藤暢達氏によるもの

 

 


ワンダラー? どう見てもゾンビだろ! 現実を見ろよ!

 

 

 

メタルギアにゾンビなんて出るわけない」なんて発言をした人がいるという話を風の噂に聞きましたが、現にこうしてメタルギアにゾンビが出てるわけですし、その発言者はメタルギア素人であることは確定的に明らか。

 


こうしてゾンビが出ている以上、『METAL GEAR SURVIVE』をホラーゲームとして扱う事に些かの不都合も生じない。いいね?
ゾンビゲーはホラーだから仕方が無い。

 


言い訳がひとしきり終わったところで気を取り直して、METAL GEAR SURVIVE』はサバイバルアクションゲーム。
『METAL GAER SOLID V:THE GROUND ZEROES』『METAL GAER SOLID V:THE PHANTOM PAIN』のリソースを基にして開発されたゲームで、ゲームシステムやモデリングを始め、マップ、敵モーション等、至る所にMGSVの面影を感じることができる。


ただし今作は従来のメタルギアで重要だった“ステルス”よりも“サバイバル"の要素が前面に押し出されているのが特徴。
主人公の“キャプテン”は単身、異世界である“ディーテ世界”に送り出されることになる。
怪物がはびこる荒涼としたディーテ世界で生き残るには、食糧や装備の確保、拠点の建造や施設の運営も全て一から始めないとならない。
装備はすべて現地調達ならぬ、現地生産が基本。ハードル高くなぁい?


だが荒れ果てたディーテ世界で生産するための素材、例えば鉄とか火薬とか、が手に入るのか?という疑念もあるかもしれないけど心配ご無用。
ディーテ世界には至る所に素材が落ちている。

机とかランプとかTNT爆薬とか。

 



どこのご家庭にもありふれたTNT爆薬がゴロゴロと
素材は山ほど落ちている
むしろなんで食料品が落ちてないのか不思議なくらい

 



ワームホールを通じて定期的に素材がディーテ世界に流れ着いてる」「ディーテ世界を調査していた部隊が残して行ったもの」という理由づけはあるにせよ、そこら中に資源が落ちてて思ったよりディーテ世界快適じゃん!

 

 

メタルギア生存戦略

 プレイヤーはまずSINGLEモードでストーリーを進めつつ、主人公“キャプテン”を成長させていくことになる。

 



このゲームのヒロイン、ヴァ―ジルAT-9
めちゃめちゃ有能な支援AI
CVは東山奈央さん

 

 

 

 

 

 ディーテ世界に関してはほとんどの情報が失われており、最初に主人公が拠点とするベースキャンプ以外の場所はすべて未知の場所となっている。
キャプテンはこのディーテ世界を探索し、帰還の方法を探っていくことになるのだが、まず最初に立ちはだかる強敵は、自身の飢えと渇きだ。

 

というのもこのキャプテン、成長期の子供以上に常時腹ペコで、ほっておくとみるみる間に餓死してしまう。
たぶん前世はモグラなんだろう。

 

飢えが進むと体力上限が徐々に減り、渇きはスタミナ上限が減る。
直接飢えで死ななくても、戦闘時は飢えが間接的に死因になる確率がぐっと上がるわけね。

 


お腹が減ったらヴァ―ジルAT-9に通信で早く飯食えって急かされる
オカンか

 

 

 

 

 

 

だから常時食糧と水を携帯していないといけないのだが、ディーテ世界はぜんぜん飲食物が落ちてない。TNT爆薬はそこら中に落ちてんのに!?!?

 


そこでキャプテンはそこらへんに生息しているヒツジやらオオカミを狩り、水たまりの泥水を啜って生きながらえることになる。
人は生き残ってないけどヒツジやら動物はそこらへんにいる。ディーテ世界って過酷ですね(棒)

 


なお汚れた水を飲むとたまにお腹を壊すんだけど、序盤は治す手段があまりないのでずっとゲロ吐きながら戦う羽目になる。
火は起こせるし、フェンスやらなんやらは序盤から作れるのに綺麗な水を手に入れるための道具が作れないなんて不思議なゲームだなあ。

 

 

ディーテ世界には普通にヒグマとかがいる
実質ゴールデンカムイ
喰うか喰われるかの運命
サクッと仕留めて食料にしよう
檻があれば捕まえて飼う事もできる






また、ディーテ世界のほとんどは有毒で視界を悪くする“塵”に覆われている。“塵”の中では酸素マスクが無いと行動できず、更に未踏の地域では自分の位置座標がまったくわからなくなる。
未踏の地域ではマップすらも表示されず、遭難に近い状況になることも頻発する。ホラートかな?

 


“塵”のなかで行動していると酸素がどんどん減っていき、酸素残量が無くなるとあっけなく死んでしまう。

 


つまり探索中は“飢え”“渇き”“酸素”の3つのリソースを管理しないと生き残る事ができない。
やる事が……やる事が多い!!

 


 特にこのゲーム序盤は食糧と水事情が厳しく、絶えず飢えと渇きに苦しむことになる。
ぶっちゃけワンダラーより食糧・水がヤバく、ステルス要素なんて捨てて急いで行動せざるを得ない。
そもそもこのゲーム、終始三重のリソース管理が絡む関係でメタルギア伝統の“ステルス”と相性最悪。ステルスとかしてる暇が無い。
実際問題、大半のワンダラーは近接攻撃がメインで足も遅く、湧く数もそれほどでもないため、見つかるの上等で突っ切ったほうが得策な場面が多く「ステルスとは・・・・・・」って感じ。ステルスとサバイバルががっぷり四つに組んで喧嘩してる。
メタルギアとはなんなのか。
強い敵が出てもショットガンぶち込むかグレネード投げた方が早くて楽だし。

 


移動手段の大半が徒歩なのも相まって、ステルスなんてやってられっか!って気持ちになる事請け合い。マップの広さに対して移動手段の数が伴ってないよ! 特にFOBマップ!

 

背後から敵をバックスタブすることが可能
敵とレベルが近ければ一撃必殺
クバンエナジーも多く貰える
だが見つかってても強引に背後に回ってスタブ出来るので無理にステルスすることもない
いちいちしゃがみ移動で近寄っていくのも面倒だし




 一方でリソース問題さえなんとかなれば、SINGLEモードでの戦闘面ではそれほど悩まされる場面は無い。
ワームホール転送装置を使って、拠点で作ったガジェットをどこでも呼び出すことができるためだ。
例えばフェンスを作って襲い掛かるワンダラーを堰き止めたり、敵の集団を迫撃砲で一網打尽にできたりする。


特にフェンスは圧倒的なコストの安さの割に使い勝手が非常に良く、
中盤くらいまでのワンダラー相手ならフェンス立てて槍チクでお釣りがくる程余裕。

 


フェンス立てて敵の進行を防いで槍チク
大抵の場面で有効な戦術だ
アプデでフェンスが弱くなったがそれでも強い
敵が多すぎるならグレネードか火炎瓶でも投げときゃOK

 

 

 
槍チクのあまりの安定っぷりに「これはメタルギアじゃなくてサン電子の不朽の名作『いっき』のリメイクでは?」という噂もまことしやかに囁かれている。

 


近接武器には「ワンハンドウェポン」「ツーハンドウェポン」「スラストウェポン」「ヘビーウェポン」の四種類があり、銃器や弾薬が貴重な序盤ではこれらを主に使っていくことになるのだが、安定感では槍ことスラストウエポンが群を抜いている。
近接武器ではスラストウェポンだけがフェンス越しに攻撃できるからね。スプリントアタックも強いし。
(一応、オンラインCO-OP等では槍だと火力不足でツラいことが多いですが、書きだすと長くなるので割愛)

 

槍チクで対処しきれなさそうなら重機関銃設置したりグレネード投げときゃ平気なので、要はガジェットをケチらなきゃ戦闘は余裕!
逆にガジェットをケチると、このゲームはワンダラーのワンパンでいつでも即死する危険があるので、いのちだいじに戦いましょう。

 

 

ぶっちゃけ序盤の死因のほとんどは「腹が減って最大体力減ってる時にワンパンでダウンしてダウン追い打ち喰らって死亡」だから腹減りが一番の強敵なんだよなあ・・・・・・。
後半の死因はガジェットケチって油断してたらワンパンダウン攻撃からのタコ殴りと出血でジリ貧です。

 

 

 戦闘で倒したワンダラーの死体や、各所に点在するクバン結晶を集めると、クバンエナジーと呼ばれるエネルギーを入手することができる。
これは大まかに言えば通貨のようなもので、これを使ってレベルアップやガジェットの生産、武器perkの解放などが可能。

 



クバン結晶の塊を発見
クバンエナジーを集めてレベルアップしよう
レベルが上がると新たなスキルなどが手に入る
リアルマネーで課金すれば、クバンエナジーの入手量が二倍に
世の中金だよ!

 

 

 リソースを管理しつつ、素材集めやミッションをこなし、クバンエナジーを集めてレベルを上げたら、次はベースキャンプを設営していく。
集めた素材を使ってベースキャンプの施設を作って配置していく。
ゲームが進めば農耕や畜産も可能となり、文明の始まりを感じることができる。
狩猟採集文化からの脱却!

 

 



砂漠の拠点を文明化していく
敵が襲撃してくることもあるため、防衛用のユニットも配置しておこう
うっかり有刺鉄線フェンスで拠点を囲ってしまうと帰って来られなくなるので注意

 




熊を飼って熊肉をGet!
農業や畜産が可能になると急激に楽になる
中盤以降はゲーム序盤が嘘のように食糧がダダ余りに






だが施設の管理運営を全部一人で行う事は当然ながら不可能だ。
そこでキャプテンはワームホールを通ってディーテ世界にポコポコ迷い込んでくる生存者達を救助して、ベースキャンプ運営班にクルーとして参加させていくことになる。
ディーテ世界には人材も落ちています。常識です。

 



救難信号を受信したら生存者がいるので救出に行こう
使える人材が拾えるかもしれない
使えない人材だったら・・・・・・
くわばらくわばら







クルーが増えるとベースキャンプの性能は上がるが、同時にベースキャンプ全体の食糧リソース消費スピードも速まる。
クルーを囲いすぎると生産量より消費量が上回ってしまい、飢饉が起きてしまう。

 

この問題を解決するためには、キャプテンはクルーを殺さないといけない。

 

そう、メタルギアサヴァイブに「クルーを穏便に解雇する」機能は実装されていないのだ。

 

そこで名目上は「探索班の派遣」という形で良心を納得させた上で、不要なクルーを口減らししていかないといけない。
サバイバルとは非情なのだ!

 



探索班を派遣して素材を回収しに行ってもらう
ただし、武器も食料も持たずにだ!
当然ワンダラーに襲われて死ぬ
だがそれこそが狙いであり目的なのだ

 

 

 

 

 ちなみに探索班の派遣」とは本来は「クルーを資源回収に行かせて欲しい素材を取って来てもらう」という機能(艦これの遠征に近い)なのだが、取ってくる素材の量が微々たるもので素材収集で使うには使い勝手が悪い。本来の目的では半ば死に要素と化している。
探索を無事に成功させるには食糧と武器を与えてやらないといけないという手間もかかる。
もし万が一、うっかり手違いで丸腰のまま派遣してしまうと、怪物に襲われて負傷、最悪死亡してクルーは無言の帰還を果たすことになる。



この仕様を逆手にとってクルーを殺害するというわけですね。
というか、このゲームはこれ以外の手段でクルーを解雇(という名の殺害)ができないわけで。

 



この残虐行為を加速するかのように、クルーの最大収容人数30人を超えて新たなクルーを迎え入れようとすると、「それまでにいたクルーのうちの誰かが消滅する」という前時代的な仕様のせいで、不要なクルーは定期的に間引いておかないとせっかく鍛えたクルーが行方不明になる危険もある。

 



結果的に、探索班の派遣はクルーを謀殺するための機能となってるというね!
実際能力値の高いクルーを厳選しようとすると、探索班がフル稼働してひどい事になる。
探索班の班スロットはデフォルトで一つだけ。スロットを増やすには課金が必要で、無課金でクルーの殺害を行っているとそれだけで本来の探索はできなくなる。
つまり素材回収が行えなくなるのはクルーを殺すことへの罰で、許されるにはコナミに課金して免罪符を払わなければいけないんですね。宗教改革するぞオラァ!


まあスロット課金で解放したところでクルー殺害ペースが倍になるだけのような気がする。

 


ストーリーシナリオでは「クルーみんなで力を合わせて生き残ろう!」みたいなイイ話やってる裏でこの有り様よ。
たとえディーテ世界でも、人間社会の裏はドロドロなのよ。

 

 

口ではこんなことを言ってるが、いったい何人のクルーの屍の上に生きているのか、自覚しているのだろうか
ストーリーと乖離してるゲーム仕様は変な笑いが漏れる

 

 

 

 

 

 シナリオをクリアするとサブクラスが解放され、レベル上限と新たなスキルが解放される。
アサルト、イェーガー、メディック、スカウトの四種類。

 

それぞれに得意な分野が違っているのだが、ぶっちゃけサブクラス間のバランスは悪く、現状とりあえずスカウトつけとけって感じになってしまってるのが残念ではある。
素材回収や隠密が得意なスカウトスキルが無いと素材集め面倒くさいんすよ!

 

 

サブクラスが解放されるのはクリア後から
遅すぎない?
レベル補正の関係上、まずはどれか一つのレベルを上げきってしまおう
迷ったらスカウト
次点で射撃特化のイェーガー

 

 

 そしてクリア後のお楽しみ、ベースキャンプ採掘。
これはベースキャンプに進行してくる敵からベースキャンプの採掘機を一定WAVE防衛するというタワーディフェンスルール。
プレイヤーがキャプテンを操作して一人で防衛するか、ベースキャンプとクルーの防衛値を参照した自動防衛かを選択可能。
キャプテンが防衛する時は、クルーの誰一人として手伝ってはくれない。
なんでなのん・・・・・・。

 



ベースキャンプ採掘を始めると敵の大群が押し寄せてくる
防衛に失敗すると拠点が丸裸の更地同然になるので準備はしっかり行おう
報酬はランダムで、無課金だと一回の採掘にリアル三日とかかかる
やってらんねえ!

 

 

 

クリアすると素材や、確率でレアなガジェットのレシピが貰える。
ただし、1WAVEごとのインターバルがリアル時間で22時間と、はっきり言って
馬鹿じゃないの??と言いたくなる設定。

 


200SVコイン(約200円ほど)課金して時間短縮する事もできる。というか無課金で全WAVE自力防衛するのは普通は難しいと思うので課金するかクルーに任せるしかない。

ベースキャンプ採掘は防衛失敗すると何時間もかけて作ったベースキャンプが更地同然になるため、下手すると課金した上に更地というとんでもない事態が起きる可能性がある。準備はきっちりしましょう。


特に自動防衛では防衛班クルーの厳選が非常に重要なんで、頑張って不要なクルーを殺して選別しよう。
ディーテ世界には優生種たる人間しか不要であり、劣等分子の排除は健全なるベースキャンプ運営にとって急務である。優れた人間のみによって統治されるディーテ世界が完成した暁には、この場所こそが新たなる第三帝国として人類史に語り継がれるであろう!

 



クルーの上限は30人
(今後上限が増える可能性は高いが)
きっちり厳選しないとベースキャンプの運営がままならない
劣等な人間はきっちり断種しとこう
そういうゲームの仕様だから仕方が無い!

 

 

 

いやー、書いてて改めて思ったけど、このゲームの仕様いろいろと問題だと思うな。

 

クリアしてからのオンラインが本番

 ある程度レベルが上がると、オンラインCO-OPミッションに参加できるようになる。
CO-OPミッションに成功すると大量の素材やクバンエナジーが入手でき、それらはSINGLEモードに持ち越せる。
CO-OPはSINGLEモードを助ける救済措置的な存在になっているわけだ。
資源不足やレベル不足にあえぐ序盤でCO-OPに参加すると「自分が今まで苦労してたのはなんだったの・・・・・・?」ってなるぐらい馬鹿みたいな量の報酬が手に入る。

 


もちろんCO-OPをやらなくてもSINGLEモードクリアは出来るものの、一種の縛りプレイみたいなもんなので素人にはおすすめできない

 

CO-OPには、サルベージミッションとレスキューミッションの二種類のミッションがある。

 

 サルベージミッションはWAVE制で襲い掛かるワンダラー達から採掘機を守り抜く、タワーディフェンス的な内容。
フェンス等の防衛ユニットを使って守りを固めつつ、進行してくるワンダラーを食い止めよう!
クリアすると素材やクヴァンエナジーと一緒に、武器のレシピやレアな装備品が貰える。
実質、メインのCO-OPミッションね。
難易度ハードになると「補助採掘機の設置」などやる事が増える。

 

 

 レスキューミッションは傷ついた要救助者を採掘機まで運び、隊員の持ってるクヴァンエナジーを使って採掘すればクリア!という、なんでそんなにややこしいルールにしたんだ!という二段構えルール。
こちらはクリアすると大量の素材が貰える。
ルールが複雑でとっつきづらさはあるが、戦闘力よりガジェットの配置力が問われて面白いルール。
いま現在、レスキューは人が少なくて全然マッチングしませんが!!

 

それぞれのCO-OPミッションのハード以上の難易度だと、本編クリアしてサブクラスを取得していることが大前提。
シナリオクリアは終わりではなく始まりでしかないのだ!
スネェェェェェェェェク! まだだ!!! まだ終わってない!!!!! 

 

 最終的にはCO-OPでレアなアイテムを収集するのがエンドコンテンツになる。
CO-OP報酬では武器や装備が貰えるんだけど、それらにはレアリティが設けられており、希少な装備を獲得するためには高難易度のミッションを数多くこなさなければならない。

最高レアリティの“エピック”は滅多に出現しないため、拝むにはかなりの時間が必要になるだろう。
ぶっちゃけエピック装備は強化や修理コストが重すぎて出てもそんなに嬉しくないってのは内緒な!!

 



様々な手段で武器を入手していく
同じ武器でもperkが違う物がドロップすることも
厳選も考えると膨大な時間がかかる
でもぶっちゃけエピック入手は自己満足感ある






CO-OPでは大量の素材が貰えるとは言え、ミッションの数をこなそうとすると食糧、弾薬や装備の素材等、特定の物資が枯渇する。特に銅と鉛。
そういった物資はSINGLEモードで個別に集めてくる必要がある。
最終的にはCO-OPの合間にSINGLE、という形のプレイスタイルに落ち着くのがメタルギアサヴァイブなのだ。
延々と続くエピック装備とレシピ掘り地獄にようこそ!


CO-OPにはソシャゲよろしく期間限定イベントも開催されており、特別な報酬も貰えたりするぞ!
ちなみに前のイベントではMGS3イベントやってました。

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イベントではシャゴホッドもゲスト参戦。
この調子でメタルギアアシッドコラボ来たら全俺が歓喜する。

 

 またこのゲーム、アップデートによるバランス調整がとても頻繁なのが特徴で、毎週火曜日に何かしら調整が入る。
ユーザーの不満点やバグの解消も早い部類でとても好印象。
つい最近もチャプターセレクト機能が実装されたり。
少しずつでも着実に良いゲームにしようという運営側の気持ちを感じるのは好き。

 

 

記憶に残らないキャラとシナリオ

 曲がりなりにもメタルギアの系譜に連なるこのゲーム。

 

メタルギアと言えばメッセージ性の強いシナリオが評価されてきたシリーズでもあり、メタルギアサヴァイブのシナリオにもどうしても関心が高まるというもの。

 

最初に個人の意見をはっきり言ってしまうと、 

シナリオは並より下。

 

一応言っておくと、MGS信者とかそういうのではないですし、MGSと比べて、みたいな理由で言ってるわけじゃないです。 

 

まず、物語はMGSVのGZとTPPの間に起こる話なのだが、世界観説明などプレイヤーがMGSVを知ってること前提の調子でスタートする。

 

ゲーム開始直後にマザーベースを襲撃したXOFの隊員であるリーブと遭遇して助け合う事になるんだけど、MGSVをやってないとイマイチピンと来ないシチュエーション。

 

逆にMGSVをやっていたら「敵対勢力の所属する者同士が仲間になり手を取り合っていく」という美味しいシチューションのはずなのに、あんまりそこら辺の掘り下げ描写は無い。

 

せいぜい「主人公に対する口調が冷たい」程度で、わざわざXOFとかMGSVをやってないとわかりにくい設定を持ち出す事なかったんじゃないの?ってぐらいキャラの設定が活かせてない。

 

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イケメンでバディ枠・・・・・・になるはずだったリーブ君
実際にはとんだ口だけ野郎
シナリオ開始早々で負傷し、口だけ出して偉そうな割に肝心な時に役に立たない

 

 

 

MGSVをやっていないとわかりにくい所があってモヤモヤするし、やってると「わざわざMGSに関係させる意味ある?」ってぐらい中途半端な要素の扱い方で、一体どこの層に向けたシナリオなのかがわからない。

 

 

全体的に登場キャラの個性も活かしきれておらず、なんとなく登場してそれっぽいこと言わせてるだけ感が強い。
特に笑ったのが、看護婦のミランダってキャラが
「ワンダラーを元の人間に戻す方法を見つけて戻ってくる」
って言った時。

 

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↑証拠画像。

 

あの・・・・・・

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ワンダラーになったら頭の大半無くなっちゃうんですが。

治療しようが無いの馬鹿でも見たらわかるぞ。
おそらく「看護婦っぽいこと言わせとけ」ぐらいのノリでやってると思われる。

 

 

ゲーム部分を上手くシナリオで説明できてるとも言えず、例えば元の世界に帰還するための準備や、食料や資材の回収、拠点に襲撃してくる怪物の撃退など、キャプテンがほとんどの作業をたった一人でやらされることになるんだけど、そこに関して違和感しか覚えない。

だって「ベースキャンプ壊滅させられたらみんな死ぬ」って状況だぞ?普通は非戦闘員でも迎撃手伝ったりするでしょ!?
もっとこう、「キャプテンがどうしても一人でなんとかしないといけない」って理由付けがしっかりしてたら良かったんだけど・・・・・・。

 

敵のワンダラーやボスの“塵の王”の設定も練りきれておらず、
 ・人間を多数取り込んで知識を獲得してる筈なのに、まるで知性を活かさない
 ・ワンダラー同士が意識を共有してる設定が死んでる
 ・ベースキャンプの場所はわかってる筈なのに襲ってこない
 ・塵の王を倒しても塵は晴れず、ワンダラーも湧き続ける

とか、ツッコミ所てんこ盛り。

 

そもそも「人がナノマシンに感染するとワンダラーになる」というシーンがゲーム中では音声ログ以外で一切出てこないから、ゾンビ的な設定が死んでる!

別にゾンビだと思って作ってないと言われても、反対に「ワンダラーとしての恐ろしさ」みたいな部分も無いし、ワンダラーをどう扱いたいのかがよくわからない。

 

 

極め付けがラスト。

ナノマシンの集合体である塵の王は死の概念を持たないから死なないが、死の概念を獲得したヴァ―ジルと同化すれば倒せるようになる」
という展開。

 

お前、さんざん人間をワンダラーにして取り込んでるだろ!!
今さら死の概念が無いとか言われてもウソだろ!?としか思わんわ!!!
絶対攻殻機動隊SACタチコマみたいなことがやりたくて良く考えずにやってるだろ!!

 

SF考証もツッコミどころが多い。

終盤「ディーテ世界は実は異世界ではなく22世紀の地球で、塵の王は時間遡行を繰り返してだんだん過去に侵攻している」という事実が明らかになるんだが

タイムパラドックスは?????

 

物語ラストでは、キャプテン達の活躍によってマザーベース上空にワームホールが発生することなく、結果的にTPPの歴史に修正される、という風な終わり方をするんだけど、こうなるとまた致命的なパラドックス起きてるよね???

 

グッドラックの存在とか!キャプテンとか! グッドラックの最後の台詞とか!

多少の設定の穴は目を瞑れるけど、このシナリオはドーナツみたいになってんぞ!!!

 

 

 結局、メタルギアファンに向けた作品にしたいのか、新しいメタルギアの方向性を打ち出そうとしてるのかが不明瞭なのがモヤモヤするんだよね。

ゾンビ様の怪物を出してまで新しいメタルギアを打ち出そうとしている反面で、メタルギアに寄せようとして中途半端に終わってる感が強い。
いっそ新規のゾンビゲーム作ったら良かったんじゃ・・・・・・と思う一方で、MGSVのリソースと設定使ってるからこそなんとか纏まってるようにも見受けられるのが見ていて辛い。
そもそも、シナリオの骨組み部分がボロボロだからな・・・・・・。


「一からシナリオ設定やゲーム用の素材を作る予算と人員は無いから、とりあえずメタルギアの素材を使ってゲーム作ろう」感が滲み出てる。

それでもシナリオの会話はテキストウインドウで会話するだけの簡素な作りで、ムービーが欲しいシーンも一部静止画の紙芝居で表現されている場面があるあたり、開発現場の台所事情が見え隠れして悲しい気持ちになる。

 

結果的に、物語的にメタルギアである必然性は無いし、メタルギア部分に引きずられてオリジナリティも無くなってしまってて全然記憶に残らない。

自分は別に小島秀夫のMGSを至上としてるわけじゃなく、ゴーストバベルやアシッドという「外伝だけど面白いシナリオのメタルギア」を知ってるだけに、サヴァイブのシナリオには残念でならない。

 

かろうじて生き残ってるだけのメタルギア

シナリオ以外も粗がぽろぽろある。

まず戦闘バランス。
基本の敵となるワンダラーは数が多い割に個々の能力が高めになっている。
動作中スパアマで、攻撃範囲が見た目より広く、強制ダウン攻撃を持ち、確率で状態異常付与。特に溜めて放つパンチは破壊力抜群。

ここに関しては歯ごたえがある程度で別に構わない。


状態異常は複数あるんだけど、なかでもライフ自動回復を妨害する“出血”が飛びぬけて強く、初手で運悪く出血したりするとそれだけで一時撤退からの治療を余儀なくされるほど。
出血はとにかくジリ貧になるので。
他方で他の状態異常は効果が薄くてほぼ空気なのが笑う。

まあここも慎重に立ち回らせるための仕様と思えばわかる。


ここからが問題。
プレイヤーキャラにはダウンしてようがなんだろうがほぼ無敵時間が無いので、ワンダラーの群れの前でうっかりダウン攻撃を食らってしまうと体力の大半を持って行かれることがよくある。今のハメでしょ?俺のシマじゃそれノーカンだから。
ダウン攻撃からダウン攻撃重ねられる事もあって一瞬の油断が命取り。
しかもタコ殴りにされると高確率で出血も貰ってるから、その後の展開が大幅に不利になる。
ほんとあっという間に死ぬし、ダウンさせられてから一切操作出来ずに殺されることもあって理不尽感がある。

 


CO-OPなら大抵味方が近くに居るので助かるんだけど、SINGLEモードでこれを食らうのが非常に面倒臭い。
SINGLEのミッション中に死ぬとベースキャンプからやり直しになるし。
探索して埋めたマップや回収した素材も全部失うぞ! ダルい!
(一応ミッション関係ない探索中なら、集めた素材を死亡地点にダンボールで残してベースキャンプからリトライは出来る)

 


敵の掴み攻撃の頻度が高くなかなか抜け出せないのも厄介。
やや離れた位置にいるワンダラーは高確率でダッシュからの掴み攻撃を行う。もちろん拘束中はダメージ受け放題で、敵の群れの中の一匹からこれを受けると即死の危険が高い。
また、マップには死んだふりをしているワンダラーや、途中から登場するグラバーという擬態した敵が多数潜んでいて、こいつらは初手で必ず掴み攻撃を行うため、めっちゃ面倒臭い。
数秒間は拘束されてしまい探索する上で鬱陶しいことこの上ないし、嫌がらせみたいに多数配置されている地域もある。
下手に歩くと数歩ごとに足掴まれる場所もあるほど。
拘束攻撃が多くて、オープンワールドなのに探索が億劫になりすぎる。
掴まれてる間も常時酸素ゲージ減ってるしね。

 


ダウン攻撃と掴み攻撃両方の頻度が高いから、攻撃を喰らう≒足止めを喰らうなのが鬱陶しいんだよね。

 


死んだふりをするワンダラーに足を掴まれる
敵からダッシュで逃げる時に足を掴まれると一瞬で死ねる
足を掴まれると極稀に足をねん挫して走れなくなったりなんてことも





CO-OPなら味方の助けが期待できるからこういう攻撃を多用してきても良いと思うけど、SINGLEの防衛ミッション中にうっかり一回拘束されてそのまま死んだりすると深い溜め息が漏れる。
長い防衛ミッション開幕でワンダラーの弱パン喰らって出血とかホント笑えない。
敵の強さがCO-OP向けに調整されていて、SINGLE向けでない部分があると感じた。
ほんとワンミスから死ぬからね。
重ねて言うけどCO-OPなら気にならないです。

 


そもそも敵の種類が少なくて、フィールドにいる敵のほとんどがワンダラーというのも良くない所。
探索が楽しいゲームって、こんな所に新しい敵が!みたいな発見が楽しいのに、どこ行ってもワンダラー。
たまに亜種がいるくらいで代わり映えしなさすぎて、探索時の戦闘がまったく楽しくない。

 
ぶっちゃけね、オープンワールドの探索ゲーなのに探索が楽しくないんすよ。

全然ワクワクしないし。塵が鬱陶しいし。


課金要素もストレスの元。
課金要素は多岐に渡り、例を挙げると


 ・2キャラ目の育成枠解放
 ・ロードアウト(装備の組み合わせ)も枠解放
 ・クバンエナジーやベースキャンプでの収穫物入手量ブーストパス
 ・資源回収用の探索班のスロット解放
 ・ベースキャンプ採掘等のリアル時間を必要とする行動の時短
 ・コミュニケーション用のジェスチャー・無線の購入

 

などがある。

 


これらはあくまでキャラを効率的に育成する時や快適なCO-OPで必要な部分なので、シングルモードをクリアする上で課金要素が邪魔をすることは無い。
しかしながら、クリア後から長く遊ぼうと思うと途端に課金要素が邪魔っけになってくる。

 


クバンエナジーのブーストパスは使わないと高難易度CO-OPへの参加が遅れるので、すごく損した気分になる。
ジェスチャー・無線は無料で使える分が面白みの無いものばかりで個性が無く飽きる
探索班のスロット解放しないとクルーの厳選時に本来の素材回収が機能しない。
ベースキャンプ採掘は一部のレシピがベースキャンプ運営やCO-OPに必須レベルなのに課金しないと一回の抽選に二・三日もかかってしまうという面倒臭さ。



METAL GEAR SURVIVE』は全体的にソシャゲっぽい作りになっていて、ログインボーナスでいわゆる『課金石』にあたるSVコインが貰える。
しかし、一回で貰えるコインが20とかそこらへんで、課金要素は安いジェスチャーでも100コイン、探索班スロット解放で1000コイン。
無課金でコツコツSVコインを貯めて購入していくにはかなり長い期間が必要になる。

 


それほど課金圧が高いゲームでは無いとはいえ、課金しないことによるストレスがじわじわと効いてくる仕様。

ベースキャンプ採掘のレシピ運やクルーの引きが悪いと、食糧供給のバランスが崩れたり、探索でクルーが死ぬまで何時間も足止め食らうからな。
むしろクルーを一発で殺す課金要素あるなら課金するわ!ってぐらいクルー厳選が時間かかる。
一応、クルーの能力値を強化する「マニュアル」というアイテムはあるんだけど、


 ・一人あたりの使用可能数に上限がある
 ・クルーの能力値がアバウトでマニュアルの効果が実感できない
  (クルーの能力が「まずまず」「一定」とかの言葉で表現されるため)
 ・そもそもマニュアル一つでどれくらい能力値上昇するかわからない
 ・マニュアルの入手量が少ない(ベースキャンプ採掘やイベント報酬)


という理由から、まずクルーを厳選してから使わないと勿体ないという状態。
そもそもクルーを殺す以外で解雇できない仕様がおかしいんですけどね!!!
解雇できないならマニュアル使用数に上限つけないか、出てくるクルーの能力値に差をつけんなや!

 


ウリの一つであるベースキャンプの運営も自由度が低い。
設置できる施設のキャパシティ上限が低く、ベースキャンプ採掘の防衛のことも考えると、フェンスフェンスフェンス、タレットタレットタレット・・・・・・と強防衛ユニットを敷き詰めて余った場所に生活用施設を置いて終わる。
遊びで変わった設備を設置する余裕なんてほぼ無い。
設備設置のUIも良いとは言い難く、タレットの残弾数を確認や補給できなかったり、ユニットの移動・解体が面倒だったりするのも難点。

 


チュートリアルが行き届いてない点もやや見受けられる。
出来ることが多すぎて、チュートリアル自体は丁寧な部類にも関わらず、それでも説明が足りていないのが恐ろしいところ。
例えば単純な操作面では、ホフクから仰向けになる操作の説明は無かったりする。
他にも「コンバットステップから武器を使うと振りの速いステップ攻撃が出せる」というツーハンドウェポンを使う上で絶対必須の事項が説明されてないのが大きい。
おかげで中盤ぐらいまでツーハンドウエポンは使えない武器カテゴリだと勘違いしてたし!
他にどの武器種がどの装備スロットに入るのかがよくわからなかったり、全体的にUIがゴチャゴチャしててわかりにくかったりと、とっつきの悪さは随所に感じる。

 



またオンラインCO-OPも十分なチュートリアルが無い事が問題で、評価Sを取るのに必須な「採掘機の強制加速」や「補助採掘機の設置」など、重要すぎる事項が説明されない。
たまーにルールわかってない人がいたりするので、ここはちゃんとフォローして欲しかったところ!
一人ルールがわかっていない人がいるとチームが一気に瓦解するので味方へのヘイトが溜まりがち。
オンラインがメインならここら辺の説明やチュートリアルはしっかり行うべきだと思う。

 

SURVIVEには持久力が試される(プレイヤーの)

 数々の問題点の中でも、個人的にメタルギアサヴァイブ一番の問題点に感じるのは
面白さを理解できるまでに非常に時間がかかること。



まずプレイングに幅が出来て面白くなるサブクラスの解放が、SINGLEモードクリア後という点。
正直SINGLEモードは同じことの繰り返しになるので終盤付近になると飽きがきてるし、展開に変化という意味でも、途中でサブクラスの解放があっても良かったのでは・・・・・・と思う。
サブクラス解放するといろいろスキルが習得できて顕著に強くなって楽しいのだが本編クリア後という・・・・・・。

 


ベースキャンプの建造は、クリア後のベースキャンプ採掘で出現するレシピで一気に作れる物が増える。
逆に言えば、クリア後のベースキャンプ採掘まではあまり作れる物が増えない。
まあ作れる物が増えても設置する余裕無いんですけどね。

 

更に言うと、クリア後にベースキャンプを強くするモチベーションがあまり湧かない作りになっているのが事実。
だって、ベースキャンプ採掘をする時か、エピック装備を作りたい時ぐらいしかベースキャンプを強くする意味がほぼ無いから!
例えば調理施設の設計図なんかもベースキャンプ採掘で手に入るんだけど、その頃には食糧なんて腐るほど余ってるので、有難みが皆無。
料理にグラフィックや食べた時のリアクションが用意されているわけでもなく、ピザとかミートパイとか言われても別に嬉しくないし。
料理を食べた時の効果も似たり寄ったりで面白みも無い。
ヴァニラウェアの『朧村正』とか見習ってほしい。

 


 一方でSINGLEモード道中では寄り道の探索で手に入るのがほとんど素材ばっかりで、“探索で発見したもので出来ることが増える”みたいな喜びが乏しく、お使い感が加速している。
せめてピザ窯とか低レアの動物檻ぐらいはマップ上に配置してくれても良かったんじゃないかな・・・・・・?
探索する意味薄くてストーリー終盤は目的地から目的地へ駆け抜けるようなプレイになってたしなぁ。

 


序盤にしても、きれいな水の確保ができるのがチャプター7以降とやや遅く、それまでは泥水を飲んでゲーゲー吐きながら探索をする羽目になったり、医療品をクラフトできるのが遅くて怪我はほぼ自然治癒に任せるしかなかったり、そもそもまとまった食糧を確保するのが序盤は難しかったりと、ゲーム開始したばかりの人間を追い返すような難易度になっている。
序盤が一番難しいのが実にハードルが高い。
中盤からびっくりするほど楽になる。

 

 

このゲームは「オンラインの運営で長期的に課金させて利益を出す」モデルを取ってると思われるんだけど、おそらく少なくない人間が面白さを理解して課金する段階に行くまでにゲームを辞めてるんじゃないかなあ・・・・・・。

 

 

オンラインCO-OPやる上でもレベル差補正という壁が立ちはだかる。
実はこのゲーム、敵とのレベル差が3つ以上あると攻撃力に補正がかかって、ろくにダメージが通らなくなる仕様があって非常にキツいCO-OPプレイに初めて参加できるレベルだと、このレベル補正にひっかかって必要以上に苦戦を感じてしまう。
このレベル補正は難易度ハード以上の高難易度CO-OPミッションでも顕著に効いてくる。
というのも、高難易度ミッションにはボスモンスターが徘徊しており、一部のミッションはボスを撃破しないとクリア評価がSに届かない仕様になっているからだ。

 



ボスモンスターの一体、凍てつくもの
通称イカちゃん
チャージャーで撃ち落とされるのが弱点
リッター4Kの活躍が期待できる
当然レベルが足りないと全然落とせない

 



ボスモンスター、喰らうもの
通称キンタマザウルス
弱点は口の中と金玉
SINGLEで初遭遇した時は硬さにビビる
ウォーカーギアで全弾撃ち込んでまったく削れなかった





ボスのレベルは69で、このゲームのレベル上限は69となっている。(この記事執筆時点)
つまり一部のミッションはレベル67以上であることが前提となっており、それを知らずにミッションに参加してしまうと他の参加者に多大な迷惑をかけることに!

 


しかもこのレベル差補正、やっぱりゲーム中で説明されないんだよなあ!
超重要な要素なのに!

 


じゃあレベルカンストしてから参加すればいいじゃん?と思うかもしれないが、レベル60を超えてからは1レベル上げるのに必要なクバンエナジーが300万を超える。
効率の良いエナジー稼ぎでも5分で20万程度なので、レベル60からは1レベル上げるのに1~2時間要求されるわけで、レベル60から高難易度CO-OPができるレベルまでいこうと思うと10時間ぐらいは必要。

 

 


これらの欠点が響いてか、マッチング人口の少なさが目立つ。
まだ発売してそれほど時間が経っていないにも関わらず、マッチングにかかる時間がかなり長くなっているのが現状。
ただでさえ、CO-OPがサルベージの常設・デイリー・ウィークリー(イベント)に加えレスキューがあり、更にそれぞれの難易度違いと細分化されてしまっていて、マッチング人口が確保しづらい仕様なのも手伝ってる。
元々がCO-OPに要求する敷居が高いゲームの造りになっているのも拍車をかけているように思える。
事実上シングルモードクリアした上でかなりレベル上げしないと難易度ハード以上はお断りになってるし、ゲームルールもそれなりに複雑で把握するのに時間がかかる。CO-OPのルール説明が不十分なのも痛い所。

 


せめてレベル補正は多少緩くしてもいいんじゃないかなー。
今だとレベルカンストがいるとボス瞬殺で、いないと4人で寄ってたかって戦ってもボスを倒せないバランスなので非常に辛い。レベル高い人は消費が増えるし、レベル低いと手伝いたくても手伝えないし、誰も得してない。

 


オンラインマルチゲーは人口の確保が一番大事なところだと思うので、門戸を狭めるような仕様は正直どうかと思うんですよね。

 

総括

 個々の要素が喧嘩して良い所を殺してるゲーム。
詰めの甘い部分が多く、ここがこうなら良いのになあと残念な部分が多い。

ステルスとサバイバル。
課金要素のバランス。
メタルギアらしさとメタルギアらしくなさ。
どっちに舵を切るかを決めあぐねて結果的に中途半端になっているように思う。

課金要素もこの内容なら無くて良かったんじゃない?ってのが正直な感想。
少なくともこの課金内容で課金したがる人間がプレイヤーの何%いるか疑問。


とにかく人に薦めにくい要素が多すぎるというのも気になるところで、
METAL GEAR SURVIVE面白い?って質問に、「面白いよ!ただCO-OPちゃんと参加するには20時間かけてシングルモードクリアして、そこから更に十数時間以上かけてキチンと適正までレベル上げて、ネットでCO-OPの仕様やレシピの出し方を調べたうえで遊べば!」と返してやりたい人います?

 

 

CO-OPに面白さは確かにあるし、悪いゲームとは言えないんだけど、良いゲームかと聞かれたらうーん・・・・・・と唸ってしまうあたりの微妙なライン。

 

 


ただし、このゲームには激烈に良い所もあって

 

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コナミゲームミュージックがゲーム中で聴ける。


悪魔城伝説イー・アル・カンフーツインビーなどのザ・名作レトロゲームから、ウイニングイレブンや僕らの太陽、ポリスノーツ等のバラエティ豊かなタイトル、もちろん過去のメタルギアからも数点ずつ楽曲が収録。



フィールド上に隠されているアイテムを見つける事でベースキャンプとステージングエリアで聴くことが可能になるぞ!!



残念ながら選曲は一つのゲームに多くて2・3曲程度と多くは無いが、それでも聴けるだけで嬉しいんだよな!

 

ただ不可解なのは

なんで探索中に自由に聞けるようにしてくれなかったのかということだ。

 

ベースキャンプ周辺とオンラインロビーでしか聞けないとか・・・・・・なんで・・・・・・
やっぱりこう、痒い所に若干手が届かないなあ・・・・・・

 


このゲームの価格は5,378円(税込)。
SINGLEモードはクリアまで20時間前後とそれなりに長く遊べるし、CO-OPが気に入れば値段分の元は取れるかな、という印象。
CO-OPが面白いと感じられるようになるまでゲームを投げ出さないかは人によると思う。


ただしオンライン専用ゲームということで、遊ぶならオンラインサービス中の今のうちに遊んでおかないと駄目なタイトルなのは確か。
後からこのゲームをやろうと思っても遅いんですよ!!
すでにSteam版のオンライン人口は絶滅寸前のため、やるならPS4版一択だ。

 

 

ゾンビゲームとしてはどうかと言われたら、ゾンビ要素も全然なくて不満。

 「ワンダラーは元人間」という要素が活かされるのがほんの僅かしかなく、ゾンビ好きにも物足りない。せめてゾンビっぽさがもう少しあればまた違った楽しみ方もできたのだが・・・・・・。

 

オンラインCO-OPを長く楽しみたいという人なら、オススメできるゲームかな。

メタルギア要素やゾンビゲー要素を期待して買うのは注意が必要な作品。

 

 率直に言って新たなメタルギアというには甚だ不満の残る本作だけど、とはいえ最近のコナミのゲーム事業への精力的な活動っぷりは心の底から応援していきたいと思っている。

だからメタルギアアシッド3とか出してくれていいんですよコナミさん!!

 

 

関連作品

 ゲーム

  METAL GEAR SOLID V:THE GROUND ZEROES
   ・・・・・・この作品からのパラレルな時系列が本作

 

  映画

  ゾンビ大陸 アフリカン
    ・・・・・・数あるゾンビ映画からあえてこれ。
       荒涼とした砂漠に現れるゾンビはこの作品と被る。
       途中でツッコミ所があったり、製作上の都合か急に雑な展開が入る所も似てる。

 

 

ゾンビ大陸 アフリカン [DVD]

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